▼再び栗林中将にご登場いただく。映画「硫黄島からの手紙」の冒頭、指揮官として島に着いた中将(渡辺謙)が、部下をぶつ上官を制する場面だ。「兵隊には十分な休息を取らせるように。見たまえ彼ら、まるで月から来たみたいだ」
▼我们要再次请栗林中将登场了。在电影“硫黄岛的家书”的开头处,有一个场景是作为指挥官的中将登岛后处罚对部下用刑的上司。“一定要让军队得到充分的休息。你再看看他们,就像是从月亮上下来的”
▼戦中、ガダルカナル島など南方戦線での日本軍の犠牲は、戦闘より飢餓と病気による衰弱が多かったという。補給や増援が途絶えたためだ。現場を大切にしなければ、どんな作戦も失敗する
▼据说在战争中,ガダルカナル岛这样的南方战线的日本军队的牺牲,比战争死亡更多的还是病困和饥饿。原因大概是补给和增援的断绝。如果不重视现状,那么什么战争都要输掉
▼まいど戦争に見立てるのは気が引けるが、福島の原発で続く激闘で、東京電力の協力企業が雇う60代の作業員が亡くなった。現場で働き始めて2日目、事故を収束させる総力戦で初の「戦死」である
▼每次用战争来举例说明总觉得底气不足,在福岛核电站事故连续不断的激烈战斗中,东京电力公司的合作企业所雇用的一名60多岁的作业员死亡。这是在事故现场开始作业的第2天解决事故问题总体决战中第一例的“战死”。
▼倒れた時間帯に医師はおらず、遠方の病院に運ばれたそうだ。死因は持病というが、張り詰めた仕事は心臓に障る。病を押して働くには、使命感だけで語れぬ事情もあろう。東電社長の「日当」20万円は無理でも、危険に見合う報酬、救急態勢は必須だ
▼据说在他倒下的时间段里医生并不在场,是在事后被送往位于远方的医院的。虽说死亡原因是老毛病,但是因为紧张的工作造成了心脏功能障碍。在顶着病痛坚持工作的事例中恐怕有很多情况都无法只用使命感来解释。即便不可能发给他们相当于东电公司总裁的20万日元的“日薪”,但是在紧急状态下,与危险程度相对应的报酬还是必须的。
▼非常時を理由に、被曝(ひばく)などの安全ルールが緩まり、作業員の急募は中高年を軸に九州にも広がる。大阪の日雇い労働者は、「宮城でダンプ運転」の求人に誘われ、この原発で働いていた
▼在非常时期的理由之下,核辐射等安全规则有所松动,以中老年人为轴心的作业人员紧急招募工作甚至要扩大到九州。 “在宫城驾驶自卸车”需求的招聘使得大阪的日雇用工人得到了一份工作,工作地点就在核电站事故现场。
▼新たに大量の汚染水が見つかるなど、戦況は険しい。かき集められ、雑魚寝の体育館から戦場に赴く人々には、「月から来た」ほどの疲労が積もっていよう。彼らの双肩が担うものと、処遇の落差に暗然となる。いま求められるのは戦略と後方支援。美談や英雄ではない。
▼又发现了大量的新的被污染水,种种迹象表明战况仍十分严峻。在这些从人员集中和衣就寝的体育馆奔赴战场的人们身上累积着“从月亮上下来的”疲劳。面对他们双肩所承载的重荷与待遇之间的落差不由地使我黯然神伤。当前所需求的是战略决策和后方支援,而并非高谈阔论以及英雄称号。
中日对照