2022——これから10年、活躍できる人の条件 [著]神田昌典
[文]佐々木俊尚(ジャーナリスト) [掲載]2012年03月11日
2022——从现在开始的10年,能够大显身手的人的条件 【著】神田昌典
【文】佐佐木俊尚(记者) 【刊登日期】2012年3月11日
驚きの断定的な未来予測
令人震惊的断言未来的预测
カリスマ経営コンサルタントとして、成功法などのベストセラー本を多数送り出している著者の新作は、日本社会の将来予測と、その中でどう生きればいいのかを語っている。「中国は2025年から衰退」「日本は2020年から一気に下り坂」「アイフォーンは2016年で製造中止」「2024年に会社はなくなる」「2025年には日中韓の儒教経済圏」など、びっくりさせられる予測が断定的に多数描かれている。説得力のある論もあるが、一方で根拠の不明な予測も少なくない。しかしそういう虚実ないまぜの語り口が、大道芸的な気持ちよさを醸し出しているとも言える。
作为经营方面的大顾问,卖出许多成功方法等畅销书的作者推出新书,其中主要预测了日本社会的未来,并阐述了在这个社会中的生存法则。“中国从2025年开始衰退”、“日本从2020年开始骤然走下坡路”、“iPhone会在2016年停产”、“2024年公司制度瓦解”、“2025年形成日、中、韩的儒教经济圈”等等,描述了许多令人吃惊的断言预测。虽然一方面有说服力也有争论,另一方面也有不少根据不明的预测。但是,如此虚实交织的语调,也可以说是酝酿出街头艺人般的好心情。
いまや未来は不透明で、政府の対応は常に後手に回り、政治家は将来を語る言葉を持たない。有識者たちも時代の変化に足をすくませている。こういう時代状況の中で、断定的な未来予測と「これからの日本は明るい」と説く本書がベストセラーになった。大半の読者は「大言壮語に過ぎるのでは?」と読んでいるのだろう。しかしそういう大言壮語にでも託さないと未来が語れない時代になってしまったということなのだ。
现在与未来的不可预测,政府的回应常常陷于被动,政治家没有对未来说话的权力。有识之士们也跟不上时代的变迁。在这样的时代背景下,宣讲断言未来的预测和《从此开始日本是有希望的》之类的书才会畅销。大多数读者读完以后反映“这是不是太过于夸张了?”然而,即使是这样的豪言壮语,也只能是成为无法托付、与未来无法对话的时代罢了。
人生論を語る本書は自己啓発書だ。自己啓発も、この5年ぐらいの間にリーマンショックや震災を経て著しく変化した。端的に言えば、「年収を増やす」から「いまの時代を生き延びる」への変化である。カリスマ自己啓発作家の著者はさらに一歩進んで、ここに明るい日本の未来の可能性を提示しようとしている。
阐述人生论的本书是一本自我启发的书籍。自我启发,也是在这五年之间经历了Lehman Shock(注:雷曼冲击,受美国第四大投资银行雷曼兄弟公司破产,造成的经济不景气影响。)和地震灾害,出现了显著的变化。坦白来说,是从“增加年收入”到“活在当下”的变化。自我启发的大作家更进一步,在这里提出了有希望的日本,其未来的可能性。
いま自己啓発という分野は、日本のビジネスマンたちの集合的無意識を抽出する装置として駆動している。だとすれば本書の登場は、今の日本人の希望へと向かう心境の変化をリアルタイムに捉えた現象として、言祝(ことほ)ぐべきなのかもしれない。
在现今自我启发的领域中,日本的实业家们集体地、无意识地作为提炼机器劳动着。如此说来,本书的登场,是现在的日本人面对希望,捕捉到其实时的心境变化的现象,也许该祝贺一下呢。