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ずいぶん盛大に座布団が舞ったものだ。きのうの大相撲の千秋楽、両横綱の相星決戦は白鵬に軍配が上がった。久々に堪能した相撲好きもいたことだろう。行儀の悪さを言われつつも、折々に舞う座布団は、ファンの正直な思いを乗せている▼
真是非常壮观的坐垫飞舞场面。昨天是大相扑庆典的最后一天,两位横纲的相星决战在白鹏的获胜中结束。是因为隔了好久终于看到这样精彩的相扑比赛吧,一边是粗鲁的言语漫天,一边应时飞舞的坐垫,承载着爱好者的真实所想。
座布団ばかりではない。昭和の初めごろまでは、羽織を脱いで投げる人もいたそうだ。粋筋の女性客などは、帯揚げをほどいて投げた。相撲部屋の若い衆らが拾って持ち主に届け、ご祝儀をもらう習わしもあったと聞く▼
不仅是坐垫,据说在昭和的首次决战,也有脱下外套扔出去的人。花柳街的女性看客还有解开和服带子扔出去的。据说有相扑屋的年轻人捡起衣带交给所有者得到喜钱的风俗。
祝儀どころか、「金返せ」の声とともに座布団が飛んだのが、前回の九州場所である。千秋楽、優勝圏内にいた千代大海が突然休場した。負けても優勝と決まった白鵬は、気が抜けたのか結びの一番で転がされた。さえない幕切れへの不満が、座布団に乗って舞った▼
且不说是喜钱,前次在九州的比赛现场,随着“退钱”声飞出了坐垫。在庆典的最后一天,本来是处于优胜地位的千代大海突然放弃比赛。本来会输的白鹏成为优胜,无精打采最后的第一名换人了。因为对于突然闭幕不满,所以坐垫被扔得到处都是。
横綱の相星対決は5年半ぶりだった。力を絞ったがっぷり四つの末、白鵬が渾身(こんしん)の上手投げで朝青龍を仕留めた。白青どちらのファンも、きのうの座布団には「納得」の思いを乗せたのではないか▼
横纲的相星对决在经过5年半后再次进行。力量对抗了四年之后,白鹏以从对方胳膊外侧抓其腰带一招打败了朝青龙。无论是白青哪方的支持者,也不是在昨天的坐垫中装入了“理解”的想法吧?
ファンに「叱(しか)られ」ても「怒られ」てはいけない。そんな意味の言葉を、横綱審議委員会委員長だった独文学者の高橋義孝さんが残している。叱ってくれるのは、根に愛情があるからだという▼
对支持者“斥责”或者“发怒”都是不可以的。作为横纲审议委员会委员长的德语学者高桥义孝先生留下了包含那样意味的话语。据说给予责备,是因为有爱情的原因。
手に汗握る大一番で、朝青龍問題という「前門の虎」は何とか檻(おり)につないだ格好だ。だが若手力士の死亡事件という「後門の狼(おおかみ)」は、なお捜査が続く。ファンの「叱」が「怒」に変わる危うさを抱えたまま、日本相撲協会の厳しい綱渡りも当分は続く。
在捏一把汗的最重要一场比赛中,所谓朝青龙问题的“前门之虎”刚被关入笼中,但是因为年轻力士死亡事件的所谓“后门的狼”,使得搜查依然继续。虽然有支持者的“叱”变成“怒”的危险,日本相扑协会严重的冒险行为在一段时间内将继续