松浦理英子さんの短編に『肥満体恐怖症』がある。巨体が苦手な女子学生が寮で肥満の先輩3人と同室になり、ねちねちいじめられる話だ。握った手を離さず先輩の一人が言う。「あなたさえ太ればこの部屋は肉の帝国となるのよ。美しいと思わない?」
女作家松浦理英子的短篇小说《肥满体恐怖症》中写的是一个讨厌肥胖的女学生与两个肥胖的前辈生活在一起,而时时受到“折磨”的事。其中的一个前辈紧握着她的手说道:“如果连你都胖的话,那这件屋子可就变成了肥胖帝国了呀 ,你不认为很美妙吗?”
米ハーバード大の研究チームが「肥満は伝染する」との説を発表した。肥満の友を持つ人が太る可能性は、そうでない場合より57%高いという。1万2000人の人間関係を32年追跡した結果だ。
美国哈佛大学的一个研究小组发表了一篇《肥胖会传染》的论说。据说拥有肥胖朋友的人,他的肥胖可能性要比没有的人高出57%。这是对12000个人进行32年的追踪调查而得出的结果。
兄弟姉妹や夫婦の共太りなら体質や食生活の仕業かと察しがつく。ところが、友人間の「感染力」は兄弟や夫婦間より強かった。研究チームは「親しい人が太っていると肥満への抵抗感が薄れる」とみる。
兄弟姐妹或者是夫妇都很肥胖的话,那也可以体会出是由于体质或者是饮食生活的运作。然而朋友之间的“感染力”要比兄弟或是夫妇之间来的更强烈。从而研究小组估计“如果亲密的人肥胖的话,那对于肥胖的抵抗感就会薄弱。”
漫才の今いくよ・くるよ師匠のように、45年の親交にして見事に両極の体形を保つ例もある。でも、友人の膨らみに接しているうちに肥満の許容範囲が緩み、節制する気がなくなるという理屈は分かりやすい。
但也有象现在表演漫才的两名师傅,虽搭档了45个年头,但仍是绝妙的保持着两个极端体形的例子。然而接触到肥胖朋友的时候,会减缓对于肥胖容许范围的控制,从而无意去节制的道理就容易理解了
米国を旅した時の、甘湯につかるような心地よさを思い出す。歩く男も座る女も、こちらが肥満見習いに見える肥えようだ。目が合えば「なんだい細いね」と言われた気にもなる。バーガー屋のポテトは思わず、しかし迷わず「大」にした。
想起了去美国旅行时浸泡在甘汤中的美妙心情。在行走着的男士也好,休闲躺着的女士也好,每个人都看上去象是肥胖见习者那样的肥胖。互相对视着也好象在说“为什么要瘦呀”。想不到汉堡店的土豆泥,可也无需对于“体形之大”而感到迷惑。
米国の成人は3割超が太りすぎという。170センチ/85キロを肥満としない甘い基準でこれだ。3人の仲間で1人は肥満という勘定。交わるたび、戯れるほどに互いの許容範囲は緩まり、津々浦々、皆がぷよぷよになる。こうして、安穏だが美しくない「肉の帝国」ができる。
美国超过3成的成人是过于肥胖的。肥胖的宽松标准是170公分/85公斤。以此测算出3个朋友中就有一个人属于肥胖。每次在一起玩耍就会相互减缓容许的范围,到处都会看到胖墩墩人们。这样一来,就成为了安稳但并不美妙“肥胖帝国”。