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伝わるところでは、日本で初めてボーナスを出したのは、三菱の創始者岩崎弥太郎だったという。三菱史料館によれば、明治9年、英国の船会社と上海航路の覇を競い、勝って相手を撤退させた。
相传,日本首次发放奖金源于三菱创始人崎弥太郎。据三菱史料馆资料显示,明治9年,三菱公司在与英国船舶公司进行上海航线控制权的争夺中取胜,成功排挤了对手。
弥太郎は喜んだ。「社中各員別(わ)けて勤勉事務を担任し其(そ)の功績を見ること少なからず」。幹部から給仕まで、給料のほぼ1カ月分にあたる報奨金を奮発したそうだ。ボーナスは働きに報いて支給されたものだった。
崎弥太郎非常高兴,认为“公司员工各司其职,努力工作,为此做出了不少贡献”。于是为无论是公司干部,还是普通勤杂工,都颁发了相当于一个月工资的奖金。
「勤勉事務」とは縁遠かった社会保険庁が、全職員にボーナスの自主返納を求めることになった。幹部から末端までを対象とし、退職者にも応分の「寄付」を求めるという。安倍首相や柳沢厚労相も率先して返納する。官邸主導による、政官あげての「総ざんげ」の趣だ。
与“勤奋工作”似乎沾不到边的社会保险部门,要求全体职员主动返还奖金。对象涉及干部在内的所有员工,连已经离职者也要求提供相应部分的“捐助”。安倍首相及社会劳动保障部柳泽部长都已经率先返了还个人奖金。由此形成了由首相倡导,所有政府官员参与 “总谢罪”的有趣的一幕。
「当然だ」と言う人、「まだ甘い」と収まらない人、さまざまだろう。だが、国民の不満をそらす演出を感じる人も、少なくないのではないか。参院選は1カ月の後に迫っている。
也许有人认为此举“理所当然”,也有人觉得“还不够”。然而,我想不少人会感觉这是一场为了分散国民不满,而进行的一次演出。参议院选举已经迫近,只有剩下的一个月。
総ざんげの元祖といえば、終戦直後の「一億総ざんげ」である。その正体を、「緊急の場面に直面した支配層の放ったイカの墨」と突いたのは政治学者の丸山真男だった。今度のざんげも選挙前の目くらましではないのか。いぶかる声も聞こえてくる。
提到“全体谢罪”,始作俑者还得数战后推行的“一亿国民全体谢罪”。“这是统治阶层为了处理面临的紧急情况放出的烟雾弹”政治学者丸山真男这样阐释其中的****。此次发生在选举当前的“全体谢罪”是否也是迷惑国民呢,我们也听到了这样怀疑的声音。
弥太郎は、英国会社との競争の際、経費節減のために自らの報酬を半分にした。社員もならって3分の1を返上したという。目的のある返納なら張り合いもあろう。だがイカの墨となってやがて消えるなら、国民にも職員にも、残るのはむなしさだけである。
崎弥太郎在与英国公司竞争时,为了节约经费,减少了自己一半的报酬,公司员工也纷纷效仿,返还了个人工资的三分之一。有目的的返还,也许是有意义的,如果想乌贼放出的烟幕弹一样,很快就消失了的话,国民也好职员也罢,恐怕只会留下一场空。