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2007年01月21日の「天声人語」

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東京の岩波ホールで上映中の「赤い鯨と白い蛇」は地味ながら味わい深い。太平洋戦争中に若い士官と女生徒が交わした約束から、物語は紡ぎ出される。

 

东京岩波电影院正在上映的电影《红鲸与白蛇》,虽然内容平凡,却耐人寻味。故事是从太平洋战争中一位年轻军官与一位女学生互定誓约这个场面开始的。

若い士官は空襲で家族や縁者をすべて亡くした。天涯孤独となり、淡い思いを寄せ合う女生徒に「自分がこの世に生きたことを覚えていてほしい」と頼んで落命する。女生徒は約束を守って戦後を生きてきたが、老いの身に認知症が兆す。そして、「私が忘れたら、あの人は二度死ぬことになる」と涙をにじませる。

这位年轻军官在空袭中失去了家人和亲戚。他成了孤身一人,并请求与自己互相有点倾慕的女学生:“希望你不要忘记我曾活在这个世界上”,然后,便死于非命了。女学生遵守约定,一直活到战后,但是年老的她出现了认知障碍症的征兆。于是,她流着眼泪说:“如果我忘了他,他就会再度死去。”


せんぼんよしこ監督(78)は中国の大連で生まれ、香川京子さんの演じる「老いた女生徒」と同じ時代を生きてきた。脚本を読んでいて、「二度死ぬ……」のせりふに引きつけられた。「忘れないで、という願いにつなげた作品を撮ろう」と思った。

导演千本良子(78岁)出生于中国大连,历经过与香川京子扮演的“年老女学生”相同的年代。她读着剧本,被“再次死去……”这句台词吸引,决定“拍一部和‘永不忘记’这个愿望契合的作品”。

アフリカのある部族には、死者を二通りに分ける風習があるという。人が死んでも、その生前を知る人が生きているうちは、死んだことにはならない。生者が心の中に呼び起こすことができるからだ。記憶する人も死に絶えてしまったとき、死者は真に死者になるのだという。

据说,非洲的某个部落,有一种习俗,把死者分为两类。人虽然死亡,但在记得其生前的人仍然活着的期间,他就不算死亡,因为生者能在心里将他唤醒;如果记着死者的人都死光了,据说这时,死者才真正成为死者。

戦後も62年、風習になぞらえれば、戦争犠牲者は続々と「真の死者」になりつつある。映画は、やがては思い出す人もいなくなる死者たちへの鎮魂でもあろう。老境の忘却の悲しみは、いつしか「忘れません」という控えめなメッセージとなって観(み)る者に届く。

现已是战后62年,如果按照这种习俗,在战争中牺牲的人正一个又一个地变成“真正的死者”。这部电影也是对这些死者的一种灵魂慰籍吧,因为不久他们将连回忆自己的人也没有了。年老遗忘的悲哀,化作“永不忘记”这一言外之音,传递给观众。

戦前生まれの多くにとって、戦後は簡単に「去る者は日に以(もっ)て疎し」とはならなかった。戦後世代はそのことを忘れず、肝に銘じたい。

对战前出生的大多数人而言,战后是不会轻易地成为“逝者与日俱远”的。希望战后一代,铭诸肺腑,永志不忘。

 

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