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2004年8月15日の「天声人語」

作者:mutoulh  来源:贯通论坛   更新:2004-8-19 5:17:00  点击:  切换到繁體中文

 

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オリンピックの開会式の主役は、もちろん選手たちである。その選手たちが「点火の時に鳥肌が立った」と述べた聖火の役回りも大きい。しかし、アテネの開会式では、オリーブの存在が大きく見えた。

奥林匹克运动会开幕式的主角当然要数运动员们了。运动员们都说:“点火的时候都起鸡皮疙瘩了” 这足以说明了圣火的重要性。但是在雅典奥运会上最引人注目的反倒是橄榄枝。

 無数の小枝となって人々にうち振られ、大会のシンボルとしてはためき、時には中空を漂った。オリーブが象徴するものと、今の世界との間を考えさせるものがあり、式典に落ち着きを与えていた。

 オリーブは、ギリシャでは聖なる樹木であり、その小枝は平和の象徴だった。それを踏まえて、辻邦生さんは『橄欖の小枝』(中央公論社)で、トーマス・マンがルーブル美術館で得た感想を引いている。「やれやれ、人間というものは! 人間は罪を犯した。畜生のように振舞った。何世紀もずっとお互いに殺し合った。――そしてその間に常にこうした芸術作品を作り出したのだ」

橄榄树是希腊圣洁之树,橄榄枝象征着和平。十邦生在橄榄枝一文中引用了托马斯・马在卢布美术馆的感慨。“啊,人类呀!人们所犯的过错。像牲畜一样疯狂。几个世纪以来一致互相残杀着——所以才会有这样的艺术品展出啊! ”

 精神の純粋結晶のように見えるミロのビーナスなどの傑作も、実は、虐殺や征服や暴力などを呼び出す激情的本能を、同じ母胎にして生まれている――。オリーブの小枝とは、芸術家の内面の闘争の激しさへの暗示であり、激情を浄化した高らかな歌でもあると辻さんは書いた。

“代表着纯洁美好的女神维纳斯实际上和屠杀,征服,暴力等激情的本能,原本是一胎之子啊!橄榄枝暗示着艺术家内部斗争的激烈,高歌着激情的净化。“

 国境を越えて、アテネの開会式に集った選手たちの顔は輝いていた。イラクの選手団も行進したが、本国では激しい戦闘が続く。

在雅典开幕式上各国的选手们脸上洋溢着灿烂的光辉。伊拉克的选手们也出席了此次开幕式,可是国内的激烈的战争仍然持续着。

 今日は、日本の敗戦の日である。征服や暴力の横行によって59年前のあの時へと至った道を、問い返す日だ。地上に争乱をもたらす激情的本能を鎮めるオリーブの小枝の歌に、耳を澄せたい。

今天是日本战败的日子。59年前的这个时候,结束了征服和暴力的行为,踏上了归程。歌唱平息引起争乱激情的橄榄枝的声音,一直响澈在耳边。


 

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