アンリツ、東京ガス、東京ガス・エンジニアリングの3社は、半導体レーザーを利用した携帯型遠隔メタン・ガス検知器「レーザガス検知器SA3C15A」を共同開発した。アンリツが7月7日に明らかにしたもの。7月12日に受注を開始する。
メタン・ガスの発生状況を調べるには、現地で採集したガスを持ち帰って分析/検査するサンプリング調査が主体という。「この方法では詳細な分析データは得られるものの、測定に時間がかかることから、現場で簡易に検知/測定できる装置が望まれていた」(アンリツ)
SA3C15Aを使用すると、出射されるレーザー光を測定個所に照射するだけで測定が行える。高速(0.1秒以下)かつ高感度に遠隔地(反射板併用で最大約150m)からメタン・ガスの発生状況を把握できるという。レーザー方式を採用しているので、メタン以外のガスには反応せず、干渉ガス除去の前処理が不要。「瞬時に湧出点や漏えい場所の特定、濃度測定を行えるため、スクリーニングの作業効率が飛躍的に向上し、広範囲にわたってメタン発生状況の把握が可能となる」(同社)
小型かつ軽量(1.3kg)であることから容易に持ち運べて、片手で操作できる。標準バッテリで1.5時間以上、オプション・バッテリで6時間以上の連続測定が可能なうえ、防滴/防塵機構を備えているため、屋外での測定にも使える。
測定データはメモリー・カードに保存できる。パソコンに読み出せば、詳細な解析やデータ収集も行える。
対象市場として、自治体/大学/研究機関、天然ガス田開発業者/受託検査会社、バイオマス・プラント保守業者などを想定する。標準価格は170万円で、初年度100台の販売を見込む。
なお同社は同製品を、千葉県の幕張メッセで開催されるインターオプト2004(7月13日~16日)と、神奈川県のパシフィコ横浜で開催される下水道展2004(7月27日~30日)に出展する。 |