行く川の流れは絶えずして……の「方丈記」は、達意の筆で無常をつづる。著者の鴨長明(かもの・ちょうめい)は平安末から鎌倉初期の人物。若いときに竜巻や飢饉(ききん)、地震といった災害を続けざまに体験した
“川流不息无止境”这是《方丈记》中的句子,书中以生动的笔触描述着万物无常。书的作者鸭长明生活在平安末期到镰仓初期,他年轻时曾接连体验了龙卷风,饥荒,地震等自然灾害。
▼1185年の元暦(げんりゃく)の大地震を克明に記している。「山はくづれて河を埋み、海は傾きて陸地(くがち)をひたせり」「家の内に居れば、たちまちにひしげなんとす。走り出づれば、地割れ裂く」。そして、様々な天災のうちでも「恐れの中に恐るべかりけるは、ただ地震(なゐ)なりけり」と書き残した
他详细的记录下了1185年的元历大地震:“山崩埋河,海倾覆地”“呆在家中瞬间被压扁;逃到外面则是土崩地裂”。此外他还写道,在各种天灾中“最恐怖的当属地震”。
▼その長明が「なごり、しばしは絶えず」とおびえた余震が、いま、東日本を不気味に揺さぶっている。テレビ映像はたびたび途切れて、緊急地震速報に変わる。長野と静岡では震度6強の地震が起きた。そんな中で原発が煙を噴き、被災地は雪に凍える
余震不断——曾经让长明如此恐惧的余震如今动摇着整个东日本。电视画面三番两次被地震的紧急速报打断,长野和静冈发生了震度超过6级的地震,核电站冒出浓烟,受灾地区为雪所冻。
▼悲嘆と恐怖が被災地を包み、首都圏は停電の不便を忍ぶ。西日本とて不安に包まれていよう。だが勇気づけられる話も多く聞く。大げさな行為でなくとも、たとえば声欄にも、胸に灯のともるような投書が届く
受灾地区被悲叹和恐怖所包围,首都圈则忍受着停电带来的不便,西日本也是笼罩在一片不安之中。但是,与此同时也我们听到许多鼓舞人心的故事。例如《呼声》专栏就收到了许多温暖人心的投稿,虽然这并不是什么大不了的举动。
▼帰宅難民であふれた東京で、配られた毛布をお年寄りに譲った若い女性。タクシー待ちの長蛇の列に、「しているだけで少しは暖かいから」とマスクを配っていた女性2人。ささやかな、ゆえに尊い、分かち合いである
在挤满了回家的难民的东京,年轻女性将分发的毛毯让给老年人;在等待出租车的长队中,两名女性一边分发着口罩一边说道“带着至少能够暖和一点”。这种无私的分享正是因为微不足道,从而更显得弥足珍贵。
▼「人とはなんて美しいものだろう、人が人であるときには」。古代ギリシャにこんな名文句があった。黙々と耐える被災地。一条の光さえ見えない方も多かろう。近くからも遠くからも、私たちは「人である」ことで励ましたい。
古希腊有这么一句名言“人为人,如此美丽”。如今,受灾地区的人们正在默默的忍受着,许多人甚至看不到一点光明。不论我们离得是远是近,都希望能够以“为人”二字来激励他们。
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