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中国の砂漠地帯で起きる「黒い嵐」について先ごろ小欄に書いたら、読んだ人から、「砂進人退」という言葉が現地にあると教えられた。砂が広がって人を退ける意味だという。中国内陸の砂漠化は深刻らしい▼
在之前的专栏里写过关于在中国的沙漠地带刮起的“黑色风暴”,读者说在当地有所谓“沙进人退”这样的词汇。是说沙漠在扩大范围后人被迫离开原地。中国内陆的沙漠化好像很严重的样子。
その一帯から舞い上がった砂が、昨夜あたりから日本に飛来している。招かれざる春先の使者、黄砂の今季第一陣である。きょうは西日本を覆って広がるそうだ。雨の降らない地方では、空がぼんやり霞(かす)むかもしれない▼
从那一带飞舞起的沙尘,昨天飞到了日本。没有受到招待的初春的使者—黄沙,在今年的第一次到来。据说今天覆盖了西日本,并且在蔓延中。没有降雨的地方,天空可能朦胧不清。
厄介者ながら、かつては春の風物詩でもあった。「霾(つちふる)」と言って、春の季題にもなっている。〈霾や太古の如く人ゆきゝ〉杜門。近ごろは「風情」とはいかない。洗濯物を汚し、体にまとわり、ときに飛行機の発着を妨げる。生活そのものを、砂がざらりと不快にする▼
虽然是麻烦的家伙,过去也曾是春天的一景。说到“霾”,也逐渐成为了春天的季题。近来是没有办法“风情”了。弄脏了洗好的衣物、身上粘满黄沙,有时候还妨碍了飞机的起飞和着陆。生活因为沙子的粗糙而变得不愉快。
本場の北京あたりも、前は今ほどひどくなかったらしい。30年ほど前に訪れた文芸評論家の山本健吉は「ものみな黄色い薄膜を張ったようで、柔らかみを帯びている」と、のどかに記している。いまや北東アジア一帯で、風物詩は気象災害へと姿を変えている▼
作为发源地的北京,好像也没有以前刮得那么厉害了。30年前访问过北京的文艺评论家山本健吉悠闲地写下了“所有的东西都好像覆盖上了黄色的薄膜,带着轻柔的感觉”。现在北东亚一带,季节的象征正随着气象灾害改变着样子。
健康被害への心配もある。日本の環境省は先週から、日韓とモンゴルで観測した飛来情報をネットで提供し始めた。ところが肝心の中国が気象情報を「国家機密」として封印している。そのぶん予報の精度は霞むそうだ▼
也有担心健康受到损害的。日本的环境省从上星期开始通过网络提供在日、韩、蒙境内观测得到的沙尘信息。然而最关键的气象信息却被中国作为“国家机密”封印起来,所以这个预报的准确度也可能不是那么高了。
「砂進人退」とは逆の、「人進砂退」という言葉も中国にある。砂漠緑化のスローガンだという。黄砂を退ける知恵を出し合うためにも、関係国への情報提供を渋っている時ではないだろう。
与“沙进人退”相反的,在中国还有所谓“人进沙退”的词语。据说是绿化沙漠的口号。为了击退黄沙彼此都应拿出智慧,而不是不肯向关系国提供情报的时候吧。