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先頃、友人が仕事で訪れたスペインで災難に遭った。乗っていたタクシーが止まった時、外からドアを開けられ、ひざ元のハンドバッグが消えた。海外ではありふれた手口らしい▼
日前,我的一位朋友因为工作关系去西班牙,在那里却遇到了倒霉事。所乘坐的出租车停下来的一瞬间,车门被人从外面打开,然后眼皮底下的手提包便不翼而飞了。看来是海外常见的(作案)伎俩。
一番の心残りは、住所録と携帯電話だという。旅券やカードは再発行できるが、バイクと共に走り去った個人情報は戻らない。異国での不運を知らせるすべさえない相手もいる。結局、彼女は「本当の友からはいずれ連絡がある」と気持ちを整理したそうだ。この際、交遊の濃淡を顧みてみようと▼
朋友说,最惋惜的(失物)是通讯录和手机。护照和(信用)卡可以重新申领,跟随(作案者的)摩托车飘然而去了的个人信息却再也回不来了。还有人在异国碰到麻烦后就连告诉大家的办法都没有。据说,结果她只好安慰自己,“真正的朋友,迟早会联系我的吧”。还说,在这种情况下,开始反省与人交往的深浅。
盗みに遭わずとも、住所録をふるいにかける時節が近づいた。今年の付き合いを振り返りながら、名刺の束から住所録に「定住」させる知己がある。目鼻立ちが浮かばず、パソコンの記録から退く名前もあろう▼
就算没有遭窃,也是筛选一下通讯录的时候了。回顾一年以来的应酬,有的熟人,要从大把的名片当中挑出来“搬迁”到通讯录里去长期保存,也有的名字,连其本人是什么模样都记不清了,就从电脑的记录当中消除吧。
お年玉つき年賀はがきが売り出された。民営化された日本郵政グループは、記念の年に、この伝統商品を39億枚さばく。「年賀状は、贈り物だと思う」と広告にある。なるほど、元日の郵便受けにはお義理の「送り物」も多かった▼
市面上(又)开始销售有奖(?)贺年明信片了。民营化后的日本邮政集团适逢(改组后首发贺年片)纪念,为了销售这一传统商品,准备了39亿张。在其广告词当中这样写道,“贺年片么,是一种馈赠品嘛”。难怪,元旦节的收件信箱里面,应酬意义上的“馈赠品”屡见不鲜。
50円で関係が1年延びるなら安い。5円乗せて「カーボンオフセット(温室効果ガス打ち消し)年賀」にすると、寄付金が風力発電などに回る。送受どちらにしろ、温暖化との闘いに参加した気分になれば、義理の賀状にもいくらか潤いが出る▼
区区50日元就能够把关系延长1年的话,还真是便宜得很。如果再添上5日元换成“碳抵减(针对导致温室效应的气体排放的抵制运动)贺年片”,该部分捐款就能够用于风力发电等方面。无论是寄信人还是收信人,只要感觉到自己参加了与(地球)温暖化的斗争,即使是应酬意义上的贺年片也多多少少显得亲切了。
〈賀状書く一筋の縁続きをり〉飯嶋百合子(朝日俳壇)。年に一度のやりとりが、互いの安穏を告げもする。津々浦々、わが名が住所録の棚卸しを生き抜くことを祈りつつ、消去キーに置きかけた指を戻す。
“勤写贺年片,长续一段缘”(飯嶋百合子(朝日俳壇))。一年一度的礼尚往来,也通报着彼此的平安。我一边祈祷,在全国各地的朋友整理通讯录的时候,自己的名字能够幸存下来,一边把自己正准备按下消除按钮的手指撤了回来。