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▼個性派の俳優で昨年亡くなった岸田今日子さんは、風変わりな子どもが好きだった。ほかの子とテンポが合わないような子がいるとうれしくなってしまう。随筆にそうつづっている。
去年去世的个性派演员岸田今日子曾经很喜爱那些与众不同的孩子。她在自己的随笔里写道,一遇到那种和其他孩子步调不一致的孩子就感到高兴。
▼ところが自分の子が生まれると、勝手が違った。「早くご飯を食べなさい」「宿題はしたの?」。わが子が仲間はずれになりはしないかと気にかかる。今や、ただの大人になってしまったのだろうか――筆づかいからは、深い溜(た)め息が聞こえてくる。
然而,一旦有了自己的孩子,情形就不同了。“快点儿吃饭呀!”“写作业了吗?”还担心自己的孩子会不会被小朋友欺负受到排挤。如今,怕是自己也不过一个普普通通的成年人罢了。——从岸田的文字里,似可耳闻她那深深的叹息声。
▼親なら誰もが「ただの大人」なのだろう。文部科学省が公表した全国学力調査の結果も、気にかかるに違いない。何しろ都道府県の成績がきっちりと出た。表には出ないが、市町村や学校ごとの順位も分かっている。うちは、よそはと、心騒ぐ人も多いことだろう
只要身为家长大概谁都会是“一个普普通通的成年人”吧,也一定会在乎文部科学省公布的全国学习能力调查结果的吧。毕竟,调查结果准确地显示了各都道府县的成绩。尽管没有公布于众,但实际上连市町村以及各个学校的成绩排名都一目了然。一定有不少人揣测并在乎着自家和人家的成绩如何吧。
▼順位の思わしくなかった府県は、教委の口ぶりも苦い。「衝撃を受けた」と嘆くのは最下位の沖縄だ。「考えられる限りのことはやってきたつもりだったが」と大阪。高知は「子どもには申し訳ない」と敗軍の将さながらである
那些此次排名不尽如意的府县教委负责人都在口吐苦水。排在最后一名的冲绳县唉声叹气:“对我们的打击很大”;大阪府表示:“我们可是做尽了能够想到的所有努力啊……”;而高知县的口气则酷似败者为寇的率兵将军:“我们对不起孩子们”。
▼結果の分析は難しい。だが順位は分かりやすいから、口の端にのぼりがちだ。上位は誇り、下位は落胆する。不毛な明暗ばかりが市町村へ、学校へと広がっては、鳴り物入りの調査はむなしくなる
分析调查结果是困难的,但排名榜是显而易见的形式,也便容易成为人们议论的话题。名次高的自豪荣耀;名次低的沮丧气馁。若如此以无益于教育的胜负输赢话题流传于市町村及各个学校,那么名噪一时的调查活动亦不过竹篮打水劳而无功罢了。
▼岸田さんに話を戻せば、小学校高学年でも割り算ができなかったそうだ。母親に教わって、数を割る意味が分かった瞬間、違う世界が見えてきたと語っていた。調査は来年もある。順位大事のテスト対策がはびこり、分かる喜びを奪わないか心配だ。
再回到岸田的话题,她说自己都上小学高年级了还不会除法演算。还说,当受教于母亲、终于弄明白了除法意义的那一瞬间,自己似乎看到了一个完全不同于以往的新世界。明年仍将实施此项调查。届时会否出现因争先恐后出笼旨在赢得高位排名的考试攻略而剥夺孩子们求知乐趣的事态,着实令人担忧。