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グルノーブル冬季五輪の記録映画(68年)は「フランスでの13日間」という無味乾燥な原題である。この作品がまとう甘い記憶は、全編に流れるフランシス・レイの音楽と、邦題「白い恋人たち」のためだろう。命名の妙だ。
法国格勒诺布尔冬奥会的纪录影片(1968年)原名为索然无味的《法国的13天》。该作品弥漫甜美的回忆大概是由于Francis Lai音乐和日本的名字《白色恋人》吧。命名真是一绝。
それにあやかった北海道銘菓「白い恋人」が、発売30年にして失恋の危機にある。売れ残りの賞味期限を1カ月先に改ざんするなどの不祥事に、裏切られた思いの人も多かろう。
模仿它起名的北海道名牌糕点“白色恋人”销售了30年后面临失恋危机。篡改没有销出去的保质期将其延长1个月,大概好多人会被这样的丑闻感到上当了吧。
賞味期限は4カ月。土産物は日持ちするほうが便利だが、少しでも新鮮な品を求めるのも消費者だ。「半年は大丈夫」(石水勲社長)という問題ではなく、「交際相手」である顧客との信頼関係が問われている。小さなうそから始まる破局もある。
保质期为4个月。礼品越是耐存越方便消费者,而追求新鲜一点的东西也正是消费者。这不是(石水勳社长说的)“半年的话没有关系”这样的问题,而是关系到与交往对象即顾客之间的信赖关系的问题。恋人有时候会因一个小谎言而导致分手。
全国に名を知られた後も、「恋人」は北の土産の立場を守り続けた。この商才がご当地ブランドを生んだ。商品名が優美なだけに、現実との落差は哀れでさえある。たとえば、発売前に検討されたという「冬将軍」であれば、ここまでの名前負けはなかったはずだ。
在全国出名以后,“白色恋人”一直坚持保住了北方礼品的地位。这样的商业才能造就了当地的名牌。让人悲哀的是商品名越是优美,就越感到与现实的落差。比如说,要是在销售前研讨起个名字叫“冬将军”的话,就不应该有如此的名不符实了。
ブランドとは、買い手の頭の中にある「いい記憶」の積み重なりだという。「悪い記憶」は消えにくいので、ブランド企業は品質の維持に腐心することになる(山本直人『売れないのは誰のせい?』新潮新書)。
所谓名牌是指在买方头脑中存在的“好的记忆”的沉淀。由于“不好的记忆”很难消失,所以名牌企业都绞尽脑汁来维持质量(山本直人 《卖不出去是谁的过错?》新潮新书出版)。
石水社長は5月、地元紙に連載された自伝の最終回で「伊勢の赤福のように百年、二百年後まで愛される『伝統』にしたい」と語っている。今年創業300年の赤福の餅は、ごまかせない「製造日限りの販売」だ。伝統にはそれぞれ、理由がある。
石水社长5月份在当地报纸连载的自传最后一篇中写道;“我希望能象伊势的赤福那样具有100年、200年后仍被爱戴的传统”。今年开业300年的赤福年糕,是作不了假的只在“制造日当天销售”。传统有传统的各有理由。