论坛讨论地址: http://www.kantsuu.com/bbs/dispbbs.asp?boardID=121&ID=68351&page=1 江戸後期の戯作者(げさくしゃ)、曲亭馬琴の「南総里見八犬伝」には、竜が浜辺で天に昇る場面がある。「光を放ち、浪をまき立(たて)、南を投(さし)てぞ飛去(とびさり)ける」(岩波文庫)。竜巻という言葉は、その形が、天に昇る竜を想像させるところからきているという。 竜巻が起きる時に、雲の方から垂れ下がって来る漏斗状のひものようなものについて、物理学者で文学者だった寺田寅彦が書いている。「西洋人は象の鼻に譬(たと)えているが、東洋人の目から見れば竜の尾とも見られないことはなかろう」(『寺田寅彦全集』岩波書店)。 台風の雲の下では、竜巻や突風が起きやすいという。九州に上陸した台風13号は、風が猛威を振るった。被害が大きかった宮崎県延岡市では、特急列車が横倒しになった。列車の窓に屋根瓦や木が飛んできたと乗客は言い、運転士は車体が浮き上がるのを感じたという。 据说台风在云层下,容易引发龙卷风和狂风。在九州登陆的第13号台风,来势凶猛。受灾最为严重的宫崎县岩冈市,特快列车发生了侧翻。据乘客回忆:刮来的屋顶的瓦砾及树木一齐向列车的车窗砸了过来。司机也感到列车漂了起来。 台風で、列車を倒すほどの風に突然のように襲われるという恐怖は、これまではあまり体験しないものだったのではないか。竜巻だったのかどうか、よく検証してほしい。 遭受因台风而撂倒火车的骤然狂风袭击的恐怖感,至今未曾体验过。是否是龙卷风,还也希望有关部门好好的验证一下。 台風の通り道にあたる九州は、繰り返し被害を受けてきた。近づく台風に対し、しっかりと構えることでは、他の地域よりは慣れていたはずだ。宮崎県では、昨年の台風で竜巻の発生が確認されている。台風に伴う突風や竜巻について、新しい構えや観測の手だてが要るのかも知れない。 自然は時に、それまでとは違った振る舞いをみせることがある。台風は、すぐ近くまで来ていなくても大風をもたらす。そんな構えで昇り竜とも対したい。 大自然有时会展现其前所未有的一面。台风,即使还未接近,仍会带来大风。希望以这样的心态去面对升天之龙。 |
2006年09月19日の「天声人語」
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