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巴黎的埃菲尔铁塔建造于大革命整100年后的1889年,万国博览会举办之际。在巴黎曾举办过多次万博会,夏目漱石于赴英留学的途中,得便参观了1900年的那一届博览会,还登上了埃菲尔铁塔。
“今日参观了博览会。博览会规模宏大叫人不知道往哪个方向走好。一度登上了有名的‘埃菲尔’塔四向了望。该塔高达三百米,人被装入一个箱子里靠两根绳吊上吊下”(《漱石全集》岩波书店)。
这个因电梯而成了“箱中人”的日后文豪的模样着实叫人怀念。自此,时光已流逝了约100年。陈列着各国科技竞争所产生的各种物品的那个会场,成了反映各个时代的镜子。
万博会的主题也是这镜子之一。70年大坂万博会的主题是“人类的进步和协调”。那是在人类登上月球的第二年,所谓“人类的”什么什么的说法,饱含着科学进步的自豪感。而那时科学和产业所带来的公害,已经相当的严重。“协调”的说法给人一种假惺惺的感觉。
据说今天在名古屋郊外开幕的爱知万博会的主题是“自然的睿智”。从中可以看出,因为已经知道靠人是无法来“协调”的,所以今后就拜托自然了的那么点意思。不说“人类的”睿智而冠之以“自然的”,给了我们一个“人类”正在反省着过去的印象。
漱石还写道,博览会就算看上个十天、十五天,充其量也只能了解个大概。尽管如此,我还是想去一窥那大概之一斑。
050325天声人語
パリのエッフェル塔は、大革命からちょうど100年後の1889年に開かれた万国博覧会の際に建てられた。パリでの万博は何度もあって、1900年の博覧会では、英国留学の途上にあった夏目漱石が見物し、エッフェル塔に上った。
「今日ハ博覧会ヲ見物致候ガ大仕掛ニテ何ガ何ヤラ一向方角サヘ分リ兼候名高キ『エフエル』塔ノ上ニ登リテ四方ヲ見渡シ申候是ハ三百メートルノ高サニテ人間ヲ箱ニ入レテ綱條ニ(テ)ツルシ上ゲツルシ下ス仕掛ニ候」(『漱石全集』岩波書店)。
エレベーターによって「箱入り人間」にされた、後の文豪の姿がしのばれる。それから約100年の時が流れた。各国が競い合う科学技術で生まれた品々が並んだ会場は、その時代を映す鏡だった。
万博のテーマもまた、そうした鏡の一つだ。70年の大阪万博では「人類の進歩と調和」だった。月着陸の翌年で、「人類の」という言い方に、科学の進歩の誇らしげな響きがこもる。しかし科学や産業がもたらした公害は、深刻になっていた。「調和」の方には、とってつけたような感がある。
今日、名古屋の郊外で開幕する愛知万博のテーマは「自然の叡智(えいち)」だという。人間による「調和」の達成は無理とわかったので、今度は自然を頼りにしたいとも読める。「人間の」叡智と言わず「自然の」としたところには、「人類」が過去を省みている様が思い浮かぶ。
漱石は、博覧会は十日や十五日見ても大勢を知るのが関の山、とも書いている。そうだとしても、大勢の一端を知りに、でかけてみたい。