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「絵を見る人には、ある種の逸楽的感動を覚えてほしい。私の絵は、深い安らぎを与える『肘掛(ひじか)け椅子(いす)』でありたい」。マチスは、こんな意味のことを言っていたそうだ。東京・上野の国立西洋美術館の「マティス展」(12月12日まで)で、久しぶりに、この言葉をかみしめた。
“想让欣赏画的人记住某种安逸的感动。我的《扶手椅子》这个画作,让人感到浓浓的闲情逸致”。亨利.马蒂斯好像是说过类似意思的话。事隔好久了,终于在东京的上野国立西洋美术馆的“马蒂斯展”(12月12日闭幕)上,品味这句话的含义。
マチスのアトリエがあったパリ・セーヌ川べりのアパートを訪ねたことがある。窓から川の方を見ると、観光船が行き交い、対岸にはノートルダム寺院が見える。当時の住人は「最もパリらしい場所です。地下鉄工事がうるさいのが難点だが」と言っていた。この構図で100年前に描かれた絵が、今回展示されている。
我曾经造访过马蒂斯在巴黎塞纳河畔有画室的那个公寓。从窗口向河望去,观光船只来来往往,能看见对岸上的圣母院。“尽管有修建地铁工程时候很吵闹的缺点,这里仍是最有巴黎风情的地方。”当时住这的人如是说。而以这种构图描绘100年前的画如今正在展示中。
会場を巡る。大胆で際立った人物像や鮮やかな色づかいに、生の躍動と官能の気配を感じる。しばらく、肘掛け椅子の逸楽にひたった。
转了转会场,大胆出位的人物像或鲜艳的着色,让人感到生命的跃动和感观的刺激。很快便沉浸于扶手椅子的安逸里了。
マチスと共に20世紀美術を代表するピカソの「ピカソ展」も開かれている(東京都現代美術館=江東区 12月12日まで)。いつもながら、奔放で過激な形と色の祝祭に酔いそうである。テーマは「躰(からだ)とエロス」で、男女の激しいドラマが迫ってくる。
同马蒂斯并称为代表20世纪美术的毕加索的“毕加索展”也正在进行。(东京都现代美术馆,江东区,12月12日闭幕)。我总是沉醉于那种奔放而激烈的形式与色彩的盛宴。题为《胴体与性本能》的男女的激烈故事扑面而来。
洋画家・川島理一郎は戦前、このふたりが互いにどう思っているのかを、別々に聞いた。「あの人はハイカラで美しい絵を描くなかなか話せる人だよ」とピカソが言い、「気まぐれで何をしでかすかわからぬ、然しあれは物の判る人だよ」とマチスは言った(『旅人の眼』龍星閣)。
西洋画画家川岛理一郎在二战前分别问过他们两个人,互相怎么看。毕加索说,“那个人是个时髦的,画美丽的画的人,越来越成为有分量的对手”。“迷路般在做什么不清楚,但是他是对事物很有把握和判断的人。”马蒂斯这样评价。(《旅人之眼》龙星阁)
マチスが没して50年、ピカソが逝って31年になる。両巨匠の豊かな果実を、ふたりの間の会話も想像しながら味わった。
如今马蒂斯辞世50年,毕加索去世31年了。一边想着两个人之间的对话,一边品味着两位巨匠的丰硕的果实。
马蒂斯 Matisse,Henri 1869-1954
法国野兽主义绘画运动的领袖、油画家、雕刻家和版画家,与毕加索一起被看作
是20世纪法国画派两位最主要的艺术家。