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今年は、ドイツの哲学者カントの没後200年にあたる。「カントの法と道徳、平和に対する考えは、イラク戦争が起きた現在でも光を失うことはない」。命日に墓に献花したドイツ外相が述べた。
今年是德国哲学家康德逝世200周年。忌日那天在他墓前献花的德国外相说,“康德关于法、道德与和平的思想,在发生了伊拉克战争的今天看来仍不失其光辉”。
カントは「永遠の平和のために」で、常備軍の廃止を提唱した。その常備軍を憲法で禁じた「非武装中立」のコスタリカの最高裁が、イラク戦争に絡んで政府に厳しい判決を下した。米国の先制攻撃を政府が支持したのは、憲法や国際法などの精神に反し違憲とした。米国の「有志連合」のリストからの削除を米側に求めよとも命じた。
康德提倡,“为了永久的和平”要废除常备军制度。“非武装中立”的哥斯达黎加是通过宪法禁止设立常备军的,其最高法院在伊拉克战争问题上对政府作出了严厉的判决。认为政府支持美国的对伊先发攻击是违反宪法以及国际法精神的违宪行为。命令政府须向美方提出要求,从美国的“志愿联盟”名单中除名。
9・11の同時多発テロから3年がたつ。世界中が総立ちになるほどの衝撃の後、二つの戦争を重ねてきた。有志、非有志での亀裂も生じた。戦争の大義は崩れ続けたが、戦闘はやまず、民間人の殺傷も続く。
9.11同时多发恐怖事件以来,已经3年了。在令全世界惊怵的冲击之后,又接连爆发了两场战争。志愿、非志愿之间裂痕绽显。战争的正义性分崩离析,而战斗却无休无止,无辜的平民仍在横遭杀戮。
カントの国は、20世紀には、強大な常備軍で周囲を侵略した。ナチスに追われて自殺したユダヤ系ドイツ人作家ベンヤミンが、先人の言葉を書き留めている。「人間の感情のもっとも注目すべき特質のひとつは、個々人としては多くの我欲があるにもかかわらず、人間全体としては現在が未来に羨望をおぼえないことだ」(『ヴァルター・ベンヤミン著作集』晶文社)
康德的祖国在20世曾以强大的常备军四出侵略。遭纳粹迫害而自杀的犹太裔德国作家本雅明录下了前人的语录。“人类的情感中最值得关注的特性之一,就是,尽管作为一个个的个人都有很多的私欲,而作为人类整体却在现在感觉不到对未来的向往”(《瓦尔特·本雅明著作集》晶文社)
人間にとって「現在」の重みは計り知れない。しかし最近はこんな問いも浮かぶ。相次ぐ戦争やテロなどの悲惨な現在の累積が、未来への羨望(せんぼう)を呼び起こすことはないのだろうか、と。
就人类而言“现在”的分量是难以估量的。然而,最近也出现了这样的疑问。接连不断的战争和恐怖事件下悲惨的现在的累积,能唤起人们对未来的向往吗?
憎悪と暴力の連鎖は、人間全体の感情のありようまで大きく揺さぶっているように見える。
仇恨和暴力的连锁反应已呈现出动摇人类整体的情感之势。