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虫にしては、「文」というありがたい文字を名前にいただいて一見厚遇されているかのような蚊だが、虫偏につく「文」は単に羽音のブーンを表すらしい。古今、蚊の愛好家というのはあまり見あたらず、嫌われ者の代表のような虫である。
“蚊子”表面上看是在“虫“字旁加了一个非常贵重的“文”字做名字,和虫字组成字的“文“字在这里好像表示翅膀拍打的声音。古往今来,从未发现有文字的爱好者,相反蚊子却被认为是被人厌恶的代表。
眠くなって横になったが、蚊が顔のまわりを飛びまわる。「いとにくけれ」と清少納言も邪険に言い放った。蚊遣(かや)りといって煙で撃退するか、蚊帳をつって侵入を防ぐか。古来の知恵である。〈川風や灯火消えて蚊屋の月〉(幸田露伴)。蚊帳には独特の風情もあった。
困了,躺在床上,可是蚊子却在周围飞来飞去。就连清少纳言也曾经抱怨过“实在是太可恶了 ”用蚊香赶跑蚊子,或者挂蚊帐来防止蚊子。这都是古人智慧的结晶啊!蚊帐也别有风情。
うっとうしいだけでなく、蚊はいろいろな病気のもとを運ぶことがわかってきた。北米で流行している西ナイル熱もそうだが、犠牲者が最も多いのがハマダラカが媒介するマラリアである。アフリカを中心に、世界で年間3億人を超える患者が出て、毎年100万人以上が死んでいる。
不仅仅是心情郁闷,蚊子也带来了各种各样的病原体。在北美流行的西尼罗河热也是这样,大部分的牺牲者都是的了由疟蚊传播的疟疾。以非洲为中心,世界上大月有超过3亿人的患者,大约100万人有此而忘!
日本ではあまり目にしなくなった蚊帳が予防に貢献している。たとえば、今年創立25周年の「難民を助ける会」は、ザンビアのアンゴラ難民にこれまで1万張の蚊帳を配布した。夜行性のハマダラカから身を守るのに役立てている。
在日本不太起眼的蚊帐为防御蚊子做出了很大贡献。比如说,今年创立25周年的“难民救助会“给赞比亚的安哥拉难民分发了1万张蚊帐。起到了对疟蚊的防御作用。
難民家族からはこんな声が寄せられた。「生後3カ月から蚊帳を使い始めた2歳の子は2回しかマラリアにかかっていない。生まれたときから蚊帳の下で寝ている下の子は一度もかかっていない」。「助ける会」の日本人スタッフもこれまで2人がマラリアで亡くなった。
有难民说“自从孩子出生三个月开始用蚊帐,一直到两岁只被蚊子叮过两次。从刚出生开始用蚊帐的一次都没有被蚊子叮咬过。” 有两名“救助会”的日本职员由于疟疾而死亡。
〈血を分けし身とは思はず蚊の憎さ〉(丈草)。虫偏に「去」と改称して退場を促そうか。
改成虫旁加个“去”字,快快让它消失吧。