(△)開発を重視するか、自然保護を第一に考えるか、市民たちは旗色を鮮明にして激論をくり返した。
(コメント:本来、「旗幟を鮮明にして」が正しい。「旗幟」は「合戦などで敵と味方を区別するために立てたはたとのぼり、旗じるし」の意。「旗幟を鮮明にする」は、「ある物事に対する自分の主義・主張・態度などを、表立ってはっきりと示す」ことをいう。一方、「旗色」は「(戦場で、旗の翻(ひるがえ)るようすから戦況を判断したことから)戦争や試合などの勝敗の成り行き。形勢」の意。多く、「味方の旗色が悪い」「相手の旗色をうかがう」などと使われる。しかし、国語辞典の中には、「旗色(はたいろ。きしょく)を鮮明にする」を掲げるものもあり、冒頭例も誤りとは言えない。なお、「幟」は常用漢字でない。)