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冠省 小泉純一郎様。圧勝でしたね。一夜明けて、勝利の味はいかがですか。戦後の日本に保革二大政党の「55年体制」ができて、今年で半世紀ですね。今度の「05年体制」は、「小泉マジック体制」とか「小泉劇場体制」と呼ばれるようになるかも知れません。
小泉纯一郎先生敬启。本次得以大胜呢!一夜过后,胜利的滋味如何?二战后日本出现了保守改革两大政党的『55年体制』,到今年已是半个世纪了。本次的『05年体制』,也许会被称作『小泉魔法体制』或『小泉剧场体制』。
あなたは、郵政民営化の賛否を国民に問うと言って解散しました。しかしこの票の大雪崩は、郵政の民営化への賛成だけで起きたとは思えません。
你说要问国民是否赞成邮政民营化从而解散议会。但是本次投票出现一边倒,我认为并不仅仅是由于赞成邮政民营化而造成的。
「殺されてもいい」「賛成か反対か」。こんな、あなたの「歯切れの良さ」や、目や耳にはっきりと届く一言・ワンフレーズが、人々を強く引きつけたと思います。尊敬しておられると聞くチャーチル元英首相の語録には「短い言葉は最高」というのがあるそうです。
“即使被砍头也要进行”“赞成或是反对”。我认为是由于你的『干脆爽快』、传入人的耳目之中的直截了当的一个词·One Phrase(一句话),强烈地吸引了人们。你所尊敬的原英国首相邱吉尔的语录里据说就有“言简意赅为最佳”。
圧勝するさまを見ていて、「独」という字が思い浮かびました。独特な党首の独断による独(ひと)り勝ちでした。今後、国政が小泉自民党の独壇場になって、独走や独善にまで陥ることはないのでしょうか。圧倒的な多数を与えた有権者でも、それは望んでいないはずです。
看到你压倒性的取胜,脑中浮现出『独』一字。这是独特的党首的独自取胜。今后,国家政治是否会成为小泉自民党的单独舞台,会弄到独断专行、自以为是的地步呢。即使是给了压倒多数支持票的选民,应该也不希望会这样。
明治時代、口の悪さで知られた斎藤緑雨という文人がいました。「拍手喝采は人を愚にするの道なり。つとめて拍手せよ、つとめて喝采せよ、渠(かれ)おのづから倒れん」(『緑雨警語』冨山房)。
在明治时代,有一个以说话尖酸而著称的名叫齐藤绿雨的文人,他说“拍手喝彩是愚弄人的手法。竭力使人拍手、竭力使人喝彩,则其自然不倒”(见《绿雨警语》富山房出版)
タフなあなたのことです。いくら拍手喝采されても、倒れることはないのかもしれません。しかし、郵政以外に、待ったなしの課題は山ほどあります。勝利の勢いあまって、肝心の日本という国が倒れないように、くれぐれもお願い致します。 不尽
说的就是顽强的你。即使再怎么被人拍手喝彩,也许都不会倒下。但是,除了邮政一事以外,刻不容缓的事堆积如山。在胜利之余,也请千万费心不要让对我们而言至关重要的日本国倒下。书不尽言。
注:
55年体制(ごじゅうごねんねんたいせい)とは、1955年に成立した体制で、日本において与党の自由民主党と野党の日本社会党が二大政党として君臨し、政治を行っていた体制。1993年まで続いた。