望遠鏡の中の火星は色あいが変わるため、そこには季節があり、カビやコケが反応しているとも考えられた。生き物への期待が膨らんだのは1965年、マリナー4号が初接近した時だ
因为望远镜中观察到的火星其颜色不断变化,所以,我们就认为那里存在着季节,这是霉菌以及苔藓的体现。对于生物的期待急剧提高是在1965年,玛丽娜4号第一次接近它的时候。
米航空宇宙局(NASA)の研究所に留学していた大島泰郎(たいろう)さんは興奮した。「地球外生命の姿を見る最初の人類になる」と。しかし届いた画像は隕石の衝突跡で荒涼とし、皆を落胆させた。大島さんは、手違いで月の写真が出たかと目を疑ったそうだ(『火星に生命はいるか』岩波書店)
当时在美国宇航局(NASA)研究所留学的大岛泰郎先生特别兴奋,说自己是“最早看到地球以外生命迹象的人类”。可是,发回来的图像表明,这是陨石撞击的痕迹,那里一片荒凉,使得大家非常失望。据说大岛先生甚至还怀疑自己的眼睛,会不会是搞错了,出现的是月亮的照片?
赤い荒野に「命の痕跡」を追う旅は続く。夏に火星に降りた米探査機キュリオシティが、名に恥じぬ、好奇心をそそる仕事を重ねている。土はハワイの玄武岩に似ると突き止め、水が運んだらしい丸い石も見つけた
对于红色荒野上“生命痕迹”的追踪之旅仍在继续,夏季降落于火星的美国好奇号(Curiosity)探测器不辱使命,持续进行激发人们好奇心的工作。经它确认,那里土地与夏威夷的玄武岩很相似,并发现了能够说明水流动痕迹的圆型石块。
かつては海や川に恵まれ、命を保てる環境があったのではないか。六つの車輪による放浪はカメの歩みながら、一歩一歩が未知との遭遇になる
这是否可以说明,这里曾经拥有浩瀚的海洋及丰富的河川,是一个能够保存生命的环境呢?依靠这六个车轮进行的流浪,尽管犹如乌龟漫步,但毕竟正一步一步地接近与未知世界的邂逅。
タコ似の火星人は望めないが、「命のかたち」は地球でさえ私たちの想像を絶する。例えばコケなどに棲む緩歩(かんぽ)動物(クマムシ)は、ひどい乾燥、数百度の温度変化、真空、強い放射線に耐え、宇宙空間にさらされても生き延びるとされる。火星に出没した生命も「常識外れ」に違いない
尽管我们并不期望看到的是类似章鱼一般的火星人,可即便是在地球上,“生命形象”也绝不只是我们所想象的那样。例如栖息于苔藓之中的缓步动物,他们能够忍受严峻的干旱、数百度的温度变化、真空以及强烈核辐射的恶劣条件,即便暴露在宇宙空间也能够延续生命。可以肯定,出没于火星的生命也一定超越“常理之外”。
マリナーが鳥の目なら、今度は虫の目。まさに緩歩ではい回り、動くものがいたという動かぬ証拠をつかんでほしい。孤独な訪問者による「孤独にあらず」の知らせは、人類を少しばかり謙虚にするように思う。
如果玛丽娜是鸟眼的话,它就是虫眼。希望能够找到确凿的证据,说明存在着哪怕行动极为缓慢的动物。我想,这孤独的探访者发回的“并不孤独”的消息,至少能够使人类稍许谦虚一些。