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(中日对照)永井荷风散文选(5)

双语阅读--永井荷风散文选


雲が流れて強い日光が照り初めると直ぐに苺が熟した。枇杷の実が次第に色付いて、無花果の葉裏にはもう鳩の卵ほどの実がなって居た。日当の悪い木立の奥に青白い紫陽花が気味わるく咲きかけるばかりで、最早庭中何処を見ても花と云ふものは一つもない。青かった木葉の今は恐しく黒ずんで来たのが不快に見えてならぬ。古庭はますます暗くなって行くばかりである。


流云,炎日之下,草莓很快就熟透了,枇杷渐渐也着上浅黄,无花果的树叶后面藏着鸽子大小的果实。阳光照射不到的密林深处,青白色的紫阳花带着阴气,含苞待放。庭院之内已经看不到花的身影了。曾还翠绿,如今只能看到黑得有些可怕的树叶让人产生不快感。旧庭院越显得暗淡。


或日の夕方近所の子供が裏庭の垣根を破して、長い竹竿で梅の実を叩き落して逃げて行つた。別に小消化なものを食べたと云うのでもないのに、突然夜中に腹痛を覚え自分はふいと眼をさました事がある。其の時戸外にはよほど前から雨が降っていたと見えて、点滴の響のみか、夜風が屋根の上にと梢から払い落すまばらな雫の音をも耳にした。梅雨はこんな風に何時から降出したともなく降り出して何時止むとも知らず引き続く……


某天傍晚时分,附近的孩子拨开篱笆,用长竹竿将梅子敲落之后匆匆逃了。记得有个深夜突然一阵腹痛,猛地就醒过来了,那天明明没吃什么不易消化的东西。当时我看着外面下了很久的雨,不仅可以听到雨滴的声响,夜里风吹过屋顶的声音,以及树梢上滴落下来稀稀落落的细水珠的声音也轻轻入耳。梅雨不知不觉伴着夜风开始下起来,不知何时才停,一直下着。


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