(△)アメリカに留学中の青年が銃に撃たれて死んだというニュースは、同じくアメリカで生活している娘を持つ私にはたにんごと(他人事)でなかった。
(コメント:「それは他人に関することで、自分にはなんら問題にならないなどとのんきに構えてはいられない。自分も同じようなつらい立場になることが十分考えられる」の意で使われる「ひとごとで(は)ない」「ひとごととは思われない(思えない)」は、本来、「ひとごと」が正しい。しかし、これに「他人事」を当てることが一般的になるにつれ、その文字面どおり「たにんごと」とも言われるようになった。現在、国語辞典には、見出し語「ひとごと」の解説中に「たにんごとトモ」と付記するものもあるが、「たにんごと」の見出し語を掲げるものは少ない。なお、新聞での表記は、「人事」だと「じんじ」と紛れやすいので、「人ごと」又は「ひとごと」としている。