(△)その候補者は各地区で満遍に票を集めて当選した。
(コメント:「満遍(万遍)」はもともと仏教語で、「平均」(禅家(ぜんけ)で用いる)を意味した。転じて、「残るところなく、全体に等しく行きわたっていること。全体。全般」の意をも表すようになった。冒頭例の「満遍に」がそれである。しかし、現在では、「満遍なく票を集めて」という言い方が一般的である。「満遍ない」(文語「満遍なし」)は、「満遍」に、「そのような状態である。その程度がはなはだしい」の意を添える接尾語「ない(なし)」が付いてできた形容詞である。)