(正)長年の努力が報われて、彼は部長に昇進した。
(コメント:「報いられる」は、動詞「報いる」(上一段活用)の未然形に受身の助動詞「られる」が付いたもの。「報われる」は、「報う」(五段活用)の未然形「報わ」に助動詞「れる」が付いたもの。両方とも正しい。(「報いられる」「報われる」には可能・尊敬の意もあり、「報われる」は受身、「報いられる」は可能・尊敬の意で使われる傾向がある。)「報いる」は文語「報ゆ」(上二段)に対応する口語形、「報う」は文語「報ふ」(四段)に対応する口語形である。(「報ゆ」が本来の形で、「報ふ」は後から生じた語形。)現代語としては、「報いる」を一般的であるとし、冒頭例や「報われぬ一生」などの場合を除いては、「先生の恩に報いる」「宿敵に一矢を報いる方策を考える」など、「報いる」を用いるのが普通である。)