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(正)止(や)むに止まれぬ /(誤)止むに止めぬ

 

(誤)「これまで人に逆らうことのなかった彼がそれほどの抵抗を見せるとは、何かやむにやめぬ事情があったのだろう。

(コメント:「やむにやまれぬ」は、「やめるに(いくらやめようとしても)、どうにもやめることができない。どうしてもそうしないわけにはいかない」の意を表す。例、「やむにやまれぬ思いで息子を殴なぐる」。「やまれぬ」(文語)は、「やま(四段動詞「やむ」の未然形)+れ(可能の助動詞「る」の未然形)+ぬ(打消の助動詞「ず」の連体形)」であり、そこから、「やめることができない」の意が出てくる。冒頭例の「やむにやめぬ」では「やめるにやめない」の意となり、この言葉のもつ本来の意味合いから外れてしまう。なお、「常用漢字表」には、「止」に「やむ」の読みは示されていない。)

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