(誤)話がそこまで進んでいては、善かれ悪(わる)かれ実行しなければなるまい。
(コメント:「善かれあしかれ」(「良かれあしかれ」とも書く)は、「よいにしろ、悪いにしろ。物事・事態がどうであろうとも。事の善悪にかかわらず。どっちにしても」の意を表す。「善かれあしかれ、ここで先方からの知らせを待つしかない」。これを冒頭例のように「善かれ悪かれ」と言うのはおかしい。この語は、ともに文語で対をなす形容詞「よし」と「あし」との命令形(「よかれ」と「あしかれ」)が結び付いたものである。文語形容詞の命令形は、願望・放任などの意を表す場合もある。なお、「常用漢字表」には「悪」に「あし」の読みは示されていない。)