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(誤)わたしのひそみに倣って、先輩も随筆集をお出しになったらいかがですか。世界各地を回って、見聞も広いのですから。 (コメント:「ひそみに倣う」は、「善悪・是非を考えず、やたらに人のまねをする」意を表す。また、人に倣って、同じようなことをするのを謙遜(けんそん)していうときにも使う。本来は「西施(せいし)のひそみに倣う」という。例、「あの人のファッションが気に入ったからといって、それをまねてばかりいては、西施の顰みに倣う結果になって、せっかくのあなたのよさが生かされないわ」「前任者のひそみに倣って、私も市の行政に誠心誠意努めたいと存じます」。この言葉の出典は、中国の「荘子(そうじ)」<天運>である。昔、美人で有名な西施は胸を病んでいたため、村にいていつも顔をしかめていた。(「顰」は「顔をしかめる。眉(まゆ)をひそめる」意。)同じ村の醜(みにく)い女がそれを見て美しいなあと感嘆し、自分も顔をしかめて村じゅうを歩き回った。村人はみな見かねて逃げ出したという。したがって、冒頭例のように用いると、自分を美人の西施に、先輩を西施のまねをした醜い女にたとえたことになってしまう。 |
顰(ひそ)みに倣(なら)う
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