(誤)「年に二十日ある有給休暇も給料のうちです。わたしなども入社以来、一度たりとも取り残したことはありません」と若い社員からまともに言われ、二の句が出なかった。
(コメント:「二の句が継げない」は、「(「二の句」を続けることは簡単にはできないの意から)次に言い出す言葉が出てこない。あまりのことにあきれ返って、または、たいへんびっくりして、次に言うべき言葉を失う」ことをいう。「二の句」とは、雅楽(ががく)で、朗詠(ろうえい)の詩句を三段に分けて歌うときの二段目の詩句のことで、その二段目は高音となるため、続けて歌う際に息が切れる。そうした点を踏まえて言われるようになった語。冒頭例のように「二の句が出ない」とは言わない。また、「二の句が継げない」を「二の句が告げない」と書いては誤り。なお、「二の句」は、「次に言う言葉。あとの言葉」の意で、「こちらはごく軽い気持ちで言い出したのに、相手があまりに真剣な顔つきで聞くものだから、二の句を継ぐのに躊躇(ちゅうちょ)した」などとも使われる。)