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鲁迅《故乡》(日汉对照)(五)

わたしは非常に亢奮して何と言っていいやら


「あ、閏土さん、よく来てくれた」


とまず口を切って、続いて連珠の如く湧き出す話、角鶏、飛魚、貝殻、土竜……けれど結局何かに弾かれたような工合(ぐあい)になって、ただ頭の中をぐるぐる廻っているだけで口外へ吐き出すことが出来ない。


彼はのそりと立っていた。顔の上には喜びと淋しさを現わし、唇は動かしているが声が出ない。彼の態度は結局敬い奉るのであった。


「旦那様」


と一つハッキリ言った。わたしはぞっとして身顫いが出そうになった。なるほどわたしどもの間にはもはや悲しむべき隔てが出来たのかと思うと、わたしはもう話も出来ない。


我这时很兴奋,但不知道怎么说才好,只是说:


“阿!闰土哥,——你来了?……”


我接着便有许多话,想要连珠一般涌出:角鸡,跳鱼儿,贝壳,猹,……但又总觉得被什么挡着似的,单在脑里面回旋,吐不出口外去。


他站住了,脸上现出欢喜和凄凉的神情;动着嘴唇,却没有作声。他的态度终于恭敬起来了,分明的叫道:


“老爷!……”


我似乎打了一个寒噤;我就知道,我们之间已经隔了一层可悲的厚障壁了。我也说不出话。


彼は頭を後ろに向け


「水生(すいせい)や、旦那様にお辞儀をしなさい」


と背中に躱(かく)れている子供を引出した。これはちょうど三十年前の閏土と同じような者であるが、それよりずっと痩せ黄ばんで頸のまわりに銀の輪がない。


「これは五番目の倅ですが、人様の前に出たことがありませんから、はにかんで困ります」


母は宏兒を連れて二階から下りて来た。大方われわれの話声(はなしごえ)を聞きつけて来たのだろう。閏土は丁寧に頭を低(さ)げて


「大奥様、お手紙を有難く頂戴致しました。わたしは旦那様がお帰りになると聞いて、何しろハアこんな嬉しいことは御座いません」


「まあお前はなぜそんな遠慮深くしているの、先(せん)にはまるで兄弟のようにしていたじゃないか。やっぱり昔のように迅ちゃんとお言いよ」


母親はいい機嫌であった。


「奥さん、今はそんなわけにはゆきません。あの時分は子供のことで何もかも解りませんでしたが」


閏土はそう言いながら子供を前に引出してお辞儀をさせようとしたが、子供は羞(はずか)しがって背中にこびりついて離れない。


他回过头去说,“水生,给老爷磕头。”便拖出躲在背后的孩子来,这正是一个廿年前的闰土,只是黄瘦些,颈子上没有银圈罢了。“这是第五个孩子,没有见过世面,躲躲闪闪……”


母亲和宏儿下楼来了,他们大约也听到了声音。


“老太太。信是早收到了。我实在喜欢的不得了,知道老爷回来……”闰土说。


“阿,你怎的这样客气起来。你们先前不是哥弟称呼么?还是照旧:迅哥儿。”母亲高兴的说。


“阿呀,老太太真是……这成什么规矩。那时是孩子,不懂事……”闰土说着,又叫水生上来打拱,那孩子却害羞,紧紧的只贴在他背后。


「その子は水生だね。五番目かえ。みんなうぶだから懼(こわ)がるのは当前(あたりまえ)だよ。宏兒がちょうどいい相手だ。さあお前さん達は向うへ行ってお遊び」


宏兒はこの話を聞くとすぐに水生をさし招いた。水生は俄に元気づいて一緒になって馳け出して行った。母は閏土に席をすすめた。彼はしばらくうじうじして遂に席に著(つ)いた。長煙管を卓の側(そば)に寄せ掛け、一つの紙包を持出した。


「冬のことで何も御座いませんが、この青豆は家(うち)の庭で乾かしたんですから旦那様に差上げて下さい」


わたしは彼に暮向(くらしむき)のことを訊ねると、彼は頭を揺り動かした。


「なかなか大変です。あの下の子供にも手伝わせておりますが、どうしても足りません。……世の中は始終ゴタついておりますし、……どちらを向いてもお金の費(い)ることばかりで、方途(ほうず)が知れません……実りが悪いし、種物を売り出せば幾度も税金を掛けられ、元を削って売らなければ腐れるばかりです」


“他就是水生?第五个?都是生人,怕生也难怪的;还是宏儿和他去走走。”母亲说。


宏儿听得这话,便来招水生,水生却松松爽爽同他一路出去了。母亲叫闰土坐,他迟疑了一回,终于就了坐,将长烟管靠在桌旁,递过纸包来,说:


“冬天没有什么东西了。这一点干青豆倒是自家晒在那里的,请老爷……”


我问问他的景况。他只是摇头。


“非常难。第六个孩子也会帮忙了,却总是吃不够……又不太平……什么地方都要钱,没有规定……收成又坏。种出东西来,挑去卖,总要捐几回钱,折了本;不去卖,又只能烂掉……”


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