どうして~ことができようか/どうして~(ら)れようか
どうして ~ 動詞:原形 + ことができようか
ことができるだろうか
動詞:て形 + ていられようか
(注:可能形が使われる場合は「~(ら)れようか」の形になる)
李 :今日は風が強いなあ。まだ七月だというのに気の早い台風でも来るんだろうか?
良子:テレビでは上陸する恐れはないと言っていたけど。
李 :そんな予報を、どうして信じることができるだろうか?科学が万能ってわけではないよ。この雲行きでは、台風が首都圏を直撃する可能性は無視できないよ。
これらの文型は形の上では質問文ですが、意味上は反語表現で、「いや、決して~できないだろう」という意味を表します。文末には「~できようか/~できるだろうか/~(ら)れるだろうか/~(ら)れようか」など各種の可能表現が現れます。→例題1)2)
こんな重労働がどうして子供にできようか。(=できるはずがない)
初級では意向形として習った「~(よ)う」の形は未然形と言われ、意志も・推量も表しますので、注意しましょう。また「ある/いる/できる/わかる/要る」という五つの状態動詞の未然形「~(よ)う」は常に推量を表します。例えば「できよう=できるだろう」「あろう=あるだろう」と同じ意味です。
1.どうしてあの日のことを忘れることができようか。
2.友が困っているのを、どうして見て見ぬふりをしていられようか。
3.この背信行為を、どうして怒らずにいられようか。
4.その国で暮らしてみないで、どうしてその国のことがわかるなんてことがあり得ようか。
5.この世は聖人君子ばかりじゃないし、きれい事だけでどうして生きていけようか。
1) あんな嘘つきの言う(こと/の)が、どうして(信じよう/信じられよう)か。(信じられる/信じられない)はずがない。
2) 泥棒が一人も(いる→ )(ようだ→ )国が、どうしてこの世に(ある→ )得ようか。