(△)あの会長の風貌(ふうぼう)や物言いは実に貫録がある。
(コメント:「かんろく」は本来、「貫禄」が正しい。「貫」は「武士の所領地の石高(こくだか)の単位」、「禄」は「俸給(ほうきゅう)」を意味し、それが武士の値打ちを決めるものであったところから、「身に備わっている威厳。体つきや動作などから感じられる重々しさ」を「貫禄」と言うようになった。したがって、冒頭例の「貫録」は本来の表記ではない。(「録」は「しるす。書き記す」意。)しかし、国語辞典の中には「貫禄・貫録」と両者を併記するものもあり、また、「禄」が常用漢字表にないため(人名用漢字の中には入っている)、新聞では「禄」を「録」に代え、「貫録」を用いている。)