地面に落とした食べ物は、3秒以内なら食べられる?
掉地上的食物3秒以内还能吃?
飲み会などの席で、うっかり落としてしまった食材を、素早く拾い上げて「3秒以内だからセーフ!」などといって口の中に放り込む。…そんな人、たまに見かけることがある。
在酒席上偶尔会遇到这种人,不小心掉下的食物,立即捡起来说是“3秒以内都安全!”,然后就往嘴里放。
これはいわゆる「3秒ルール」と呼ばれるもので、つまりは食べ物を落としても3秒以内であれば、“なかったこと”にして食べちゃってOKという、一種のジョークみたいなものだ。
这就是所谓“3秒规则”,就是说食物掉地3秒以内,就当“没发生过”继续吃也没问题,这算是一种笑话。
このルール、誰が言い出したのかは不明だが、全国的に浸透しているのが面白い。地域によっては「5秒ルール」だったりと多少のバラつきもあるようだが、筆者の周辺では概ね「3秒」で統一されている。
这个规则是谁提出来的不清楚,不过能渗透到全国这点倒很有意思。不同地区也有说“5秒规则”的,多少有些差别,笔者周围的人一律都是“3秒”。
けど、3秒(あるいは5秒)の根拠って何だろう? 不思議に思って調べてみたところ、なんと、「3秒ルール」を大真面目に研究したデータがアメリカに存在することが判明した。今回はこの論文をひもとくことで、都市伝説の真相を探ってみよう。
不过,3秒(或5秒)的根据在哪里呢?我觉得不可思议,而进行了调查,发现美国居然有正儿八经研究“3秒规则”的数据。本次就以该研究为基础,来探索这一都市传说的真相吧。
論文は2003年に米イリノイ大学で、当時高校3年生(!)だったジリアン・クラーク氏主導で行われた実験によるもの。クラーク氏は大腸菌をまいた床に、グミキャンディーやクッキーを放置し、経過時間ごとの菌の付着状況を顕微鏡でチェックした。
论文是2003年在美国伊诺利亚大学,由当时的高中3年级学生(!)吉莉安•克拉克主导的实验得到的结果。克拉克在遍布大肠菌的地板上放上橡皮糖和小甜饼,根据放置时间不同,用显微镜来观察细菌附着情况。
ちなみにアメリカでは「5秒ルール」が主流なのだそう。実験は環境条件を様々入れ替えながら実施された。はたして、床の形状や食材の種類にかかわらず、5秒以下の短時間であっても相当量の菌の付着が認められ、このルールが大間違いであることがあらためて実証されたのだ。
顺带一提,据说美国是“5秒规则”占主流。实验在变换各种环境条件的情况下实施。结果显示,不管地板形状和食物种类如何,5秒的短时间内也有相当多的细菌附着,实验再次证明该规则大错特错。
なお、この調査では、乾いた床には細菌そのものがあまり存在しておらず、落とした食品を口にしてもそれなりに安全であることも突き止められている。しかし、床の雑菌状況などいちいち調べられるものではないから、やはり落ちた食材を口にするのは控えた方がよさそうだ。
此外,该调查还发现,干燥的地板存在的细菌不多,把掉落的食品直接放嘴里也相对比较安全。不过,没人会一一去调查地板的细菌存货,所以还是尽量别吃掉地上的食物更好。
ともあれ、世界の「3秒ルール」に一応の決着を付けたこの実験には、2004年のイグノーベル賞が授与されている。検証されてみれば、「拾い食いはやっぱり危険」という、至極当たり前の結論に至ったこの都市伝説。あえて真っ向から研究に挑んだ若き研究者は、公衆衛生の歴史に貴重な足跡を残したといえるのでは!?(笑)
尽管如此,给世界性的“3秒规则”大致画上句号的这个实验,却获颁了2004年的搞笑诺贝尔奖。实验证实了“吃捡起来的食物还是很危险”这个理所当然的结论。不过敢于正面挑战的研究者们为公共卫生的历史留下了重要的足迹,不是吗!?(笑)