21. ~とあれば
意味 ~なら
接続 [動 い形 な形 名]の普通形+とあれば
ただし、[な形]と[名]の[だ]はつかないことが多い。>
① 遠来の客が来るとあれば、腕をふるってご馳走をたくさん用意しよう。
② だれも手伝ってくれないとあれば、私が一人でやるしかないだろう。
③ 体が大きく、足腰が強いとあれば、ラグビ-選手にはうってつけだ。
④ 家賃が安く、日当たりがよくて、その上静かとあれば、古いアパ-トでも借り手はあるだろう。
⑤ 子供のためとあれば、親は何をおいてもできる限りのことをするものです。
22. ~といい~といい
意味 ~も~も
<「AといいBといい」の形で、A、Bには対照的、並立的あるいは類似の内容を例示する>
接続 [名] +といい+[名]+といい
① このドレス、色といいデザインといい、お客様によくお似合いですよ。
② 手といい足といい、引っかき傷だらけだった。
参考 「AといわずBといわず」<AもBも(さらに全体が、その態度になっている。>
手といわず足といわず、引っかき傷だらけだった。
<手も足もさらに全身が引っかき傷だらけだった。
23. ~といえども
意味 ~けれども ~ても
<文語体の逆接の表現.「いかに~といえども」や「たとえ~といえども」のような形をとると。特別な、或は極端な内容を強調する表現となる。>
接続 [動 い形 な形 名]の普通+といえども
<ただし、[な形]と[名]の[だ」はつかないことが多い。>
① 近年、医学が目覚しく進歩したといえども、病人の数は減少傾向にはない。
② いかに 多忙といえども、健康管理を怠ってはならない。
③ たとえ外国人といえども、「郷にいっては郷にしたがえ」のことわざ通りです。
参考 NO.28「~とはいえ」
慣用 「おいたりといえども」<文語体で「年をとっているけれども」の意味。>
老いたりといえども、まだまだ若いものには負けないつもりだ。
24. ~とおもいきや
意味 ~とおもったけれども
文語体。結果が思っていた内容に反する時に用いる。>
接続 [動 い形 な形 名]の普通形+思いきや
<ただし、[な形]と[名]の「だ」はつかないことが多い。>
① 前進を続けると思いきや、リ-ダ-は退却の命令を発した。
② あわやアウトと思いきや、審判はセ-フと宣した。
25. ~ときたら
意味 ~は
<特に話題に取り上げる時の表現.後ろの文に否定的、非難の内容が来ることが多い。>
接続 [名] +ときたら
① あいつときたら、いつも遅れて来るんだから。頭にくるよ。
② 隣の犬ときたら、人が通る度にキャンキャンほえて、うるさくてたまらない。
26. ~ところを
意味 ~時(なの)に ~状況(なの)に
接続 [動-辞書形/た形] [な形] [名-の] +ところを
① その試合は、もう少しで 終わるところを、雨で中断された。
② お忙しいところをおいでくださいまして、ありがとうございます。
③ お休みのところをお邪魔いたしまして、申し訳ありません。
27. ~としたところで/~としたって/~にしたところで/~にしたって
意味 ~としても ~にしても
立場や条件を考える時の表現.「~としたところで」などの後ろにくる内容は否定的なものであることが多い。>
接続 [動 い形 な形 名]の普通形+としたところで
<ただし、[な形]と[名]の[だ]はつかないことが多い>
① 全員が参加するとしたところで、せいぜい30人位だ。
② 彼はどんなに歌が得意としたって、素人の域を出ていないよ。
③ 野党はその法案に反対しているが、野党にしたところで、ほかによい代案があるわけではない。
④ 私にしたって、それについてはどうしていいかわからないんです。
参考 NO.15「~たところで」
注意 「~したって」は話し言葉.
28. ~とはいえ
意味 ~といっても ~でも
<「AとはいえB」は「Aは事実だが、しかし実際はB」の意味>
接続 [動 い形 な形 名] の普通形+とはいえ
ただし、[な形] と [名]の「だ」はつかないことが多い。>
① 向こうの言い分もわかったとはいえ、心から納得したわけではない。
② 幼いとはいえ、その子は自分なりに家の事情を理解している。
③ 春とはいえ、まだまだ寒い日続けいております。
参考 NO.23 「~といえども」
29. ~とばかりに
意味 いかにも~というように
接続 [動-普通形/命令形] [い形 な形 名] の普通形 +とばかりに
ただし、[な形] と [名] の「だ」はつかないこともある。>
① 彼女が舞台に登場すると、客席から待っていたとばかりに大きな拍手が起こった。
② 彼は、私に早く帰れとばかりに、書類を片つけ始めた。
③ 彼女は、意外だとばかりに、口を開けたままm彼を見つめていた。
参考 「~と言わんばかりに」
<いかにも~と言いたそうに(~とは言わないが、言いたい気持ちが後の態度や様子に表れている。)>
彼は何も聞きたくないといわんばかりに、ぷいと横を向いた。
30. ~ないではすまない
意味 ~ないままでは許されない ~ないでは終わらない
<本人の義務感や周囲の状況、社会的な常識などから、何かしなければ許されない、或は物事が解決しないという時の表現.>
接続 [動-ない形] + ないではすまない
① あんな高価な物を壊したのだから、弁償しないではすまない。
② この雰囲気では、会議は一荒れしないではすまないだろう。
類語 NO . 「~ずにはすまない」