(3)清書済みの原稿、訂正済みの変更通知。
(4)参考程度に送られてきた報告書通知文書。
(5)儀礼的文書類(年賀状招待状案内状など。住所が必要ならアドレス帳に)
(6)古い新聞雑誌(必要な記事は切り抜きなどにする)
(7)古いカタログや更新済みの統計資料価格表など。(下手にとっておくと間違いのもと)
(8)用済みのファクステレックス文書。
(9)社内用の請求伝票や整理表。共有の文書も同様に「大掃除」をします。
4.文書を「課の共通物」として整理
あとに残った全てのファイルを1カ所に持ち寄る。課員全員が集まり、仕分けを始めます。
(1)一昨年以上の前のものはひとまとめにする。(チェックの後、事務所外に移す。文書課、倉庫、地下室、トランクルームなど、事情に応じて。)
(2)帳簿図書は別にする。(両開き保管庫や書棚に)
(3)伝票カード類は別にする。(専用の整理容器を使う)
(4)議員に対してもマル秘扱いの文書は、課長のキャビネットなどに入れておく。(課長が自分で整理)
ここまでして残ったのは、キャビネットに整理できます。今年度昨年度の文書ファイル。これらを以下のようにまとめます。
(1)各係の仕事特有のもの(係専用ファイル。係ごとにまとめる)
(2)一般的なもの(共用ファイル。同じファイルが数冊出てきた場合、最も完全なものを1部残し、あとは捨てる)
(3)資料扱いしたほうがよいもの。(統計表係数表など)
分厚い1件別ファイルについては、やはり1件別のほうが使いやすいと判断されれば、そのまま保管庫整理に回す。
5.フォルダーによるファイリング
「4.課全体での整理」で整理して残ったファイルをフォルダーに移します。手順は次のとおり。
(1)ファイルの綴じ具やひもをはずしてバラす。
(2)本年度と昨年度の文書に分け、さらに不要文書をチェックして捨てる。昨年度の分は、いったん別にしておく。
(3)本年度分を、題名を見れば中身がすぐわかる程度にまで細分化し、フォルダーに挟む。
(4)見出しに題名を書く。(まだ暫定的。後に検討して確定)
フォルダー“folder”(holderではない)とは、綴じ具やマチのない薄い紙ばさみのようなもの。バインダーによるファイルに慣れている人には「挟むだけ」というのは抵抗があるでしょう。しかし、以下のような理由から、ファイリングシステムにおいては、「フォルダーによるファイリング」が推奨されています。
(1)バインダーのように綴じなくてもよいので、すぐファイルできる。不要になればすぐ捨てられる。
(2)一定のスペースに対して、文書収容力が大きい。(バインダーは、中身がなくてもスペースをとってしまう。)
(3)文書を小グループに細分化できるので、以下の利点がある。
題名を見ればすぐ中身がわかる。(バインダーの場合、いろいろなものを綴じ込みがちで、題名が抽象的になりやすく、検索に時間がかかる。)
必要なものだけを取り出すことが容易。
フォルダーごとに保存年限を決められるので、移し替え置き換え(後に説明する)保存廃棄がフォルダー単位で管理できる。つまり「捨てやすい」。
(注)それでもバインダーにしたければ、バインダーファイリングを専門に研究し、欠点を補う方法を提供している会社(㈱キングダム)もあるので、参考にするとよい。
フォルダーによるファイリングには、「パーティカルファイリング法」と「ホリゾンタルファイリング法」があります。要は「向き」の違い。見出しの付け方や保存キャビネットが異なるだけで、原理は同じです。詳細は専門書をご覧ください。
6.使いやすいまとめ方並べ方の検討
いよいよ、フォルダーをまとめる段階に入ります。「使いやすくまとめる」というのが至上命題.いくら整然としていても、使いにくければ何の価値もありません。現場にいて業務を知り尽くしている人たちが、使いやすく作り上げる「ツミアゲ方式」が推奨されているのはこのためです。(この逆が「ワリツケ方式」。詳細は避けますが、うまくいかないことが多いとのこと。)以下に、まとめ方の基本を紹介します。
(1)相手先別
往復文書ファイリングの代表的な整理方式。「だれがだれと」でまとめるやり方で、発信者受信者がはっきりしている場合に最適.「アイウエオ順」「地区別分類」「職制による分類」「背番号制」等の並べ方がある。
(2)主題別
なにか具体的なテーマがあって文書を探すときに便利な分類。「なにが」でまとめるやり方。例えば、「人事課」というファイルを作ったが、分厚くなってしまって使いづらかったとき、「採用」「給与」「教育」に分けるというのも「主題別」の分類。
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