アルプス最高峰、モンブランのトンネルを車で走ったことがある。約4千円の通行料より、時速50~70キロ、車間150メートルという厳格な規制にたまげたものだ。1999年の火災事故(死者39人)の教訓と聞いた
曾经开车走过阿尔卑斯山的最高峰,蒙布朗峰的隧道。令人惊讶的是当时严格的交通规则,时速限制在50~70公里,车距必须保持在150米,而不是高达4千日元的通行费。据说,这是缘于1999年发生的那场火灾事故(死亡39人)中得出的教训。
フランスとイタリアを結ぶ細穴は、12キロ弱の対面通行である。高速道から入るとノロノロ運転の感覚で、遠くのテールランプをにらんでの10分が長い。閉所に弱い当方、名峰の胎内に限らず、トンネル内ではあらぬ悪夢が胸をよぎるのが常だが、頭上を案じたことはついぞなかった
这是一条连接法国和意大利的细长洞穴,不到12公里的双向型通道。从高速道路进入之后,感觉行进极其缓慢,紧盯着远处汽车尾灯的10分钟,显得格外的长。有点封闭空间恐惧症的敝人不仅在身处名峰腹内时,即便是在隧道之外也经常会有各种噩梦涌上心头。不过,总算是未曾担心过脑袋顶上可能发生的情况。
中央自動車道笹子トンネルの天井崩落は、3台を巻き込み、9人が亡くなる惨事となった。130メートルにわたり300枚ものコンクリート板が落ちる、前例のない事故である
中央汽车道笹子隧道的洞顶塌落造成了3辆车损伤,9人死亡的惨剧。长度为130米的距离内,有300块混凝土构建塌落,是一次史无前例的事故。
崩れたのは全長の3%。7秒で抜けられる距離で、ひと息の差が生と死を分けた。前触れもなく、前途を絶たれた人の絶望に胸が詰まる。渋滞していたらと思うと、なお恐ろしい
塌落的区域占全长的3%,在这7秒钟便能通过的距离内,仅相差喘口气的当口便使你生死两隔。也没有任何前兆,面对因此而走到人生尽头的绝望,心情异常沉痛。要是当时遇到了堵车……,一想到此就更觉得可怕。
開通以来35年、外は地圧と水、内は排ガスや振動にさらされてきた。老朽化という時限爆弾が、天井裏に埋め込まれていなかったか。秋に点検済みとはいえ、最上部のボルト周辺は目視のみ。打音検査なら劣化が分かったかもしれない
隧道开通以来已经35年,外部须经受地压和水的侵扰,内部饱受尾气排放和震动的摧残。真不知道老朽化这颗定时炸弹是不是还隐藏在洞顶里呢?虽说秋季检测已经完毕,但是最高处的螺栓周围部位全凭目测。若采用敲击的方法进行检验的话,也许还能够分辨出它劣质化的程度。
「中高年」に入るインフラは、入念な手入れが欠かせない。悲劇を口実に、道路予算が野放図に復活しては困るが、命を守る策はむしろ「コンクリから人へ」だ。今の日本には、蓄えたものを細く長く使う、倹約の哲学がほしい。それを劣化とは呼ばない。
即将进入“中老年”之列的基础设施,不能够缺少细致的维护。倘若以此悲剧为借口,重新回到漫天要价的道路预算上来的话,实在叫人接受不了。平心而论,保护生命的政策应该“从钢筋水泥回归到人这方面来”。针对当今的日本,我们需要一种俭约的哲学,需要细水长流地使用积累,且不要称之为劣化。