ひとりではさみしい雨の日の帰り道でも、ふたりなら話がもりあがった。クラスのことや家族のこと、いまのなやみなど、ふたりはありったけのことを話した。
独自走在雨天的回家路上很寂寞,两个人就热闹了。两个人聊了很多,从班级、家人聊到现在的烦恼,无所不谈。
ふたりを見守るように囲っていたきりも、少しずつ晴れてきた。そして、きりが晴れるとともに、きみえの家の目じるしの赤い屋根が見えてきた。
像是守护她们二人一般的雾也一点点散开了。雾一散开,就能看到君绘家标志性的红色屋檐。
「なあ、あんたの家どこなん?けっこうあるいたけど。」
“呐,你家在什么地方呀?走了这么远了。”
とつぜんの声に、きみえは、我にかえった。
突如其来的这句话,让君绘回过神来。
「あ、あの赤い屋根の家だけど。」
啊,就是那个红屋檐的房子呀。
少し口ごもりした声がこぼれた。が、幸子はなにも気づかずに、
她稍微有点结结巴巴地挤出了声。但是幸子完全没注意到,
「ほな、もうすぐやな。」
兴奋地说,“看哪,马上就要到啦。”
と、明るく言った。そして、ついに家についたが、少しさみしい気もした。
终于到了家,但是一下又感觉有点寂寞。
「じゃあ、うち、そろそろ帰るわ。」
“那么,我差不多也要回去了。”
と言って、幸子はにげるように帰っていった。そして、家の中からきみえは初めてしった。幸子の家がきみえの家と反対方向だったことを。
幸子飞也般的回去了,回家以后君绘第一次知道,幸子家和自己家是相反的方向。
きみえは、ただ道を見つめ、ぼうぜんとした。
君绘就那样盯着路,陷入了茫然。
次の日も、昼から雨がふりだした。
第二天雨又从白天开始就一直下。
きみえは、念のため、と、かさを持ってきていた。そして、げた箱までくると、ふと、さみしそうに空をながめている女の子が目に入った。
君绘为了以防万一,带上了伞。她又来到了鞋柜旁,不经意间就看到了一个远眺着天空的女孩子。
きみえは、かさを強くにぎりしめ、勇気を出して声をかけた。「ねえ、あなた、かさ忘れたの?かさないんだったら、いっしょに帰らない?」
她紧紧地握住伞,提起勇气打了招呼:“喂,你是不是忘记带伞了? 没有伞的话,要不要一道回去?”
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