注释:
小人、閑居して不善をなす。
小人闲居则为不善
億劫 おっくう
形动 3 觉得麻烦,不起劲
鼻毛を抜く はなげをぬく
拔鼻毛;抢先;欺骗
戸じまり とじまり
名 2 关门,锁门
他でもない ほかでもない
不是别的
目利き めきき
名 3 有眼力的人
口惜しい くやしい
形 3 令人悔恨,遗憾
与太者 よたもの
名 0 流氓,恶棍
因縁をつける いんねんをつける
(为讹诈等)找碴儿,找借口
泥棒よけ
防盗
退屈がまぎれる
解闷,消遣
吹聴 ふいちょう
名 0 吹嘘
のこのこ
副 1 满不在乎的,不知羞耻的
失笑 しっしょう
名 0 不由得发笑
嫌味 いやみ
名 3 挖苦话,讥讽话
物書き ものかき
作家
焼けぶとり
名 0 (生意、家业)失火后反而更兴旺
『お前。見舞い品どんどん来とるで。お前、何もくれへんのか。はよ、持ってこいや』*
这是带有方言的句子,相当于
おい、見舞い品がどんどん来ているぞ。お前何もくれないおか、はやく持って来なさいよ。
小人、閑居して不善をなす。
仕事をするのも億劫なので、しかし机に向っていないど家人に 叱られるから、机に向かいながら鼻毛を抜いていると石坂洋次郎先生から電話を頂戴した。
『君、昼のリュースを聞きましたか。』
『いいえ』
『三浦朱門君の家に昨夜、強盗が入ったのです。三浦君は手を縛られたが、曽野綾子君が泥棒と叫んだので逃げたというんのです。君、戸じまりはちゃんとしたまえよ。』
私はびっくりしてテレビのスイッチを押したが、即にリュースは終っていた。びっくりしたのは他でもない。この二年ほどの間、三浦家には二度も泥棒が入っている。その泥棒は美術のほうは目利きらしく、他のものは盗んだが、床の間にかけてある偽の鉄斎の絵に手をつけなかったと、三浦は後で口惜しいがっていた。
与太者などに因縁をつけられやすい顔の持主がいるように泥棒に入られやすい家があるのかもしれない。三浦の家では前に泥棒よけに茶色い雑種の犬を飼っていたが、この犬は綱を切って逃げていってしまった。
三浦の家に電話をして詳細を聞こうとしたが、夫婦はどこかに出かけて話にならない。折角、退屈がまぎれるというのに、よく働く夫婦だ。私なら同じ経験をすれば、二三日、隣近所を走り回って体験談を吹聴して回るだろう。
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