あれこれ想像してると、喜びも倍増する
人物:父 娘
場面:出産を間近に控えた娘の家を父親が訪ねる
娘:あら、お父さん、いらっしゃい。さ、どうぞ。
父:どうだ、元気か?
娘:ええ、おかげさまで順調よ。おなかの子供ほーら、こんなに元気。
父:ずいぶん大きくなったな。どれどれ、おっ、今、動いたぞ。
娘:この頃とっても活発になっちゃって。しょっちゅう蹴っ飛ばされてるわ。
父:こんなに元気がいいんなら、きっとやんちゃ坊主だな。
娘:あら、はねっかえりのおてんば娘かもしれないわよ。
父:もう男か女か分かるんだろう?どっちだ?
娘:お医者さんには生まれるまで教えないでくださいってお願いしてあるの。楽しみは後にとっておいたほうがいいし。それに高志さんと二人で、男の子かな女の子かなあってあれこれ想像していると、喜びも倍増するし。
父:そうだん。どっちだって、無事に生まれてくれれば満足だよな。しかしなんだあ、孫が生まれるのは待ち遠しいが、自分もとうとうおじいちゃんになるんだと思うと、なんだか複雑な気分だよ。
娘:そうねえ。お父さんまだ40代だもんね。でも、若いおじいちゃんなんて、かっこいいじゃない。うんと可愛いがってあげてちょうだいね。
父:言われなくても、可愛いがってしまいそうだよ。
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