するな
「タバコの吸殻をすてるな」と書いてある線路のそばは吸殻だらけで、「ゴミは各自で待ち帰りましょう」という立て札の回りにゴミが山積みになっており、「駐車禁止」の標識のあたりに違法駐車の車の止まっていないことなどなく、「写真撮影禁止」の美術館でのシャツターの音やフラッシュは珍しいことではなく、「するな」ということは「しないと損だ」とか「自分だけならしてもいい」という意味なのだろうか。それなら、日本人が誤解されないためにも、外国人に日本語を教える際には、そういう意味があると注釈をつけなければいけない。あるいは「人がするから、自分もする」という言い訳をする人たちは、人が死ぬと言えば自分も死ぬのだろうか。
問:筆者が言いたいことは何か。
1 日本人にとって公共の場所は人のことを気にせず自由に何をしてもいい場所である。
2 「するな」という日本語は「自分以外の人はしてはいけない」という意味である。
3 禁止されていることを、人がするから自分もという言い訳は通らない。
4 日本語には文字通りの意味のほかに別の意味もあり、外国人に誤解される。