人物:母 朋子(娘)
場面:娘を起こしに部屋に行って
母:朋子、もうお昼ですよ。いい加減に起きなさい。(娘の部屋に入る)まあ、なんですか。この部屋はっ!いったいどうやったら一週間で、こんなに汚すことができるの?あんたいったいぜんたい、どんな生活してんのよ。
娘:うるさいなあ、もう。静かにしてよ。
母:親に向かってうるさいとはなんですかっ、まったく!大学生にもなって自分の部屋の片付けもろくにできないなんて、恥ずかしくないの?少しは亨を見習いなさい。お姉ちゃんのあんたなんかより、よっぽどきれい好きよ。小学生でもできることが、どうしてあんたにできないの?
娘:亨のまめまめしさが異常なのよ。第一、せっかくの日曜日なのに掃除なんか……
母:ぶつくさ言ってないで、さっさと起きなさい。(布団をはぎ取る)
娘:んもー、なにすんのよ。(ぶつぶつ言いながら、しぶしぶ起き上がる)
母:さあさ、布団を畳んで。毎日こまめに片付けてたら、散らかったりなんかしないでしょ。ご覧なさい。服も脱ぎっぱなし、引出しも開けっぱなし、ゴミも溜めっぱなし。それに、あの机はなに?お前、よくあんな所で勉強できるわね。ほんとに、開いた口がふさがらないわ。