大波のような毀誉褒貶の落差が、田中角栄元首相ほど激しい政治家もまれだ。金権政治の元凶のように見られながら、本紙別刷り「be」による戦後首相の人気投票では吉田茂を抑えて1位になった。その人の、きょうは命日だという
毁誉褒贬的落差惊涛骇浪一般,像田中角荣这样政治生涯跌宕起伏的政治家的确也属罕见。虽说被看成是金权政治的元凶,可在本报另行印制的“be”所举办的战后首相人气投票活动中,他居然压倒了吉田茂,名列第1。听说,今天是先生的忌日。
先輩記者の著書によれば、あのだみ声で、よくこういう演説をしたそうだ。「政治はね、生活なんです。昨日より今日、今日より明日の生活が良くならなくちゃね。月給が倍増、3倍増、10倍増になったでしょ」。いい時代だった
据师兄辈记者的著作称,常以他特有的哑嗓子作如下的演讲,“政治呀,其实就是生活。从昨天到今天,从今天到明天,这日复一日的生活必须得搞好,是吧?你们的月薪已经增加了1倍,3倍,10倍了吧。”当时真是个好时代。
それから幾年月、この国はどんより雲に覆われ、政治の仕事は「富の分配」から「我慢の分配」に変わった。内外の難しい舵取りを、どの政党、どの人物にゆだねるか。決めあぐねたまま投票日、という人も多いようだ
从那之后,又过了多少年,这个国家逐步被乌云所笼罩,政治的工作内容也从“富庶的分配”变成了“忍耐的分配”。国内外难以操控的舵轮究竟拜托哪一个政党,何许人物来掌握才好呢?想必有很多人都是怀着无法定夺的心态走到了投票日这一天。
思えば、東西冷戦や高度経済成長の時代は分かりやすかった。無関心でも政治はそこそこやってくれた。そうした「お任せ民主主義」からの覚醒を迫られる中で、迷いは募る。一票の意味はかつてなく複雑、かつ多様だ
回想起来,还是东西方冷战以及高度经济增长期的那个时代容易看得懂一些。即便你并不关心,政治却能自行恰到好处地进行着。从这种“委托型民主主义”转变成不得不觉醒的情势下,人们的迷茫日益严重。这一票的意义包含着前所未有的复杂,且多样。
一昨日の紙面に、大学生が選んだ今年の漢字は「乱」という記事があった。政治は混乱し、政党は乱立。そして、次の政権に期待する漢字の1位には「信」がきた。乱から信へ。たとえ消去法でも腐らずに権利を行使したい
前天的报纸上,有一则报道称大学生们选出的今年的汉字是“乱”。政治混乱,政党乱立。另外,期待下一届政府的汉字第1位是“信”字。这叫由乱入信。哪怕是采用排除法,也要坚定地行使这份权利。
あきらめと冷笑は何も生まない。「悪い政治家をワシントンへ送るのは、投票しない善良な市民たちだ」とある米国人が言った。永田町もおなじこと。明日をもっと悪くしないためにも、鉛筆に力をこめて。
放弃和冷嘲绝不能成就任何结果。有一个美国人说,“将糟糕的政治家送到华盛顿的,正是那些不投票的善良市民们”永田町也一样。即便是为了不让明天变得更糟,我们也要把力量集中到铅笔的笔端上。