本文:
(一)
会社の昼休み、同僚男女二人の会話
女:この新聞、もういりませんね。
男:ええ、一週間前のだから、捨ててもかまいませんよ。
女:ちょっと切り抜きたいんです。
男:へえ、どの記事ですか。
女:これです。
男:「七十の手料理」--ああ、おじいさん向けの料理法ですね。
女:ええ。
男:おたく、おじいさんといっしょなんですか。
女:いえ、主人の親は二人とも元気で、いなかにいますし、わたしの母はひとり暮らしです。
男:じゃ、料理を覚えなきゃならないおじいさんは、いないわけですね。
女:ええ、これ、わたしが使うんです。
男:えっ、「ほうれんそうのゆでかた」と「ひややっこの作り方」--これをですか。
女:ええ、おかしいですか。
男:いえ、そういうわけじゃありませんけど、ちょっと基本的すぎて、女性には用はないと思ったので。
女:いいえ、そんなことありません。こういう基本的なこと、教えてもらう暇がなかったんです、わたしたちの学生時代には。
男:ああ、受験勉強がたいへんでしたからね。
女:いえ、遊ぶのが忙しくて。
(二)
夕食の時の夫婦の会話
夫:正雄は?
妻:先に食べて寝てしまったわ。
夫:ふうん。
妻:はい、おみそしる。
夫:うん。
妻:きゅうりのおつけもの。
夫:これはいいや。おや、おもしろい切り方してあるね。
妻:そう?
夫:大きいのや小さいのやつぶれたのや、こりゃひどいや。
妻:がまんしてちょうだい、正雄が切ったんだから。
夫:えっ?
妻:あのね、きょう幼稚園で、お弁当の時間に、みんなで野菜サラダを作ったんですって。
夫:へえ?
妻:だから、きゅうりはぼくが切るよって。
夫:大丈夫かい、まだ五つだよ。
妻:わたし、心配で心配で、もう少しで「やめて!」と言うそうになるのをじっとがまんしたの。汗が出たわ。
夫:やめさせたほうがいいんじゃない?
妻:だって、これからの男の子は、簡単なお料理ぐらいできるようにしておくべきだって、よく言うでしょう。
夫:うん、そりゃそうだけど。
妻:そのためには小さいうちから訓練しておかなきゃ。
夫:まあね。
妻:でも、男の自立を助けるって、たいへんなことね。疲れちゃったわ。
ファンクション用語(功能用语):
伝える
学生:あのう、先生にこの間の資料のコピー、できたかどうか聞いてくるように言われたんですが……。
係 :ああ、できましたよ。そこのつくえの上に置いてありますよ。
学生:あ、そうですか。じゃ、いただいていきます。
係 :どうぞ。
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