うずら
うずらとは、キジ目キジ科の鳥。わが国ではキジ科の中で一番小さく、全長約20センチ。茶色の地に黒や黄白の斑がある。肉・卵ともに食用とされる。
うずらの語源・由来
うずらの旧仮名遣いは「うづら」で、奈良時代からこの名が見られ、語源は下記のとおり諸説ある。
1.うずらの「ウ」が「草むら」を意味し、「ツラ」は「連なる」の「ツラ」とする説。
2.うずらの「ウ」は「ふ(生)」の転で、「ツラ」は「連なる」の「ツラ」とする説。
3.うずらは、朝鮮語の「モヅラ」や「モッチウラァキ」に由来する説。
4.うずらは茂草の中にいることから、「ウヅミアル(埋有)」の転呼とする説。
5.うずらは冬に暖地に渡る渡り鳥であることから、「ウツル(徒・移)」の転呼、もしくは「ウツラ鳥」の略とする説。
6.うずらは鳴き声に基づく名で、鳴き声が憂く辛いことから、「ウ(憂)」「ツラ(辛)」の意味とする説。
7.うずらは鶏の雛のように体が丸く、うずくまっているように見えることから、「ウヅ」は「ウヅクマル(蹲)」の「ウヅ」で、「ラ」は接尾語とする説。
正確な語源は解っていないが、うずらは肉や卵を食するために飼われた鳥ではなく、古くは鳴き声を鑑賞するために飼われたことから鳴き声に由来するか、丸みを帯びた体が特徴的なので「ウヅクマル(蹲)」の説あたりが妥当であろう。
「鶉」の「享」の字は「ずんぐりしている」といった意味を含んでおり、「鶉」は「ずんぐりした鳥」を表した漢字である。