日本の若者
猿が進化して、人類になったという説は、だれでも知っているでしょう。ところが、最近、新しい種類の人類が現れました。別に新しい生物が発見されたわけではありました。「新人類」、つまり、今までの大人たちとは、生活様式や価値観の異なる若者たちが登場したのです。
一般的には、1960年以降に生まれた若者たちが「新人類」と呼ばれています。もっとも、その世代の若者がすべて「新人類」というわけではありません。「新人類」は、いくつかの特徴をもっています。まず、彼らは独特の言葉を話します。伝統的な日本語の使い方を変化させたり、言葉を省略して使ったり、視覚、聴覚でものごとをとらえてそれを感覚的に表現したりするのです。「新人類」によって生み出されてきた数多くの流行語は、日本語学校で学ぶ日本語とは別のものです。
また、頼まれた仕事はしますが、それ以上のことはしないのが「新人類」だ、という人もいます。つまり、「新人類」は仕事よりも自分の生活や趣味を重視する傾向があるということです。感性に従いながら個性のある生活を求めるのも「新人類」の特徴だと言います。
どのような時代でも世代が違えば、価値観も異なるのは、当たり前のことでしょう。そして「若さ」が伝統や社会に反抗するものならば、現在の年配者もかつては「新人類」だったはずです。しかしこの「新人類」という名前は、年配者が将来を担う現在の若い世代に対して、ある種の危機感をいだきながらつけたものではないでしょうか。変化が激しく、物質に恵まれた現代社会で、このような問題をかかえているのは、はたして日本だけなのでしょうか。
注釈:
進化(しんか)「名・自サ」进化
重視(じゅうし)「名・自サ」重视
年配(ねんぱい)「名」年长的人,长辈
危機感(ききかん)「名」危机感
恵まれる(めぐまれる)「自下一」赋予,富有
問題:
一般的に「新人類」と呼ばれているのは、どのような人たちですか。
1、新しく発見された生物たちです。
2、1960年以降に生まれた若者たちです。
3、1960年以降に生まれた生活様式や価値観の異なる若者たちです。
4、流行語を生み出す若者たちです。
年配者がなぜ若者たちを「新人類」と名付けたのでしょうか。
1、現在の若者がかつて「新人類」だったからです。
2、年配者が若い世代に対してある種の危機感を持っているからです。
3、年配者が若い世代に対して危機感をもっていないからです。
4、「若さ」が伝統や社会に反抗するものだからです
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