次の文章を読んで、それぞれの問いに対する答えとして、最も適当なものを1.2.3.4から一つ選びなさい。
花の絵を描き始めるとき、心は画用紙のように真っ白でありたいと思っている。同じ名前がついている花でも、よく見ると一つ一つが、人間の顔が違うようにそれぞれの表情を持っているからだる。また、同じ花でも朝と昼とでは、ほんのわずか色が変わっている場合が多い。
いくら見慣れた花でも、「この花はこういう形をしているんだ」などと、先入観を持って書き始めると、①花にそっぽを向かれてしまうことがある。花屋さんでは、開き過ぎたものは売り物にならないようだけれど、開き過ぎて雌蕊や雄蕊が飛び出したのも、時にはっとするぐらい美しい表情を見せてくれることがある。花びらが一、二枚落ちてしまったのも、虫が食っているのも、( ② )と思う。咲き終わって、花びらが茶色くなってしまったのも…。それは決して死んだ花ではなく、一生厳命生きて、今、実を結び始めた最も素晴らしい時期を迎えているのだと思う。
風で折れてぶら下がっているのもあれば、病気か何かで?咲いているものある。日向で勢いよく咲いているもあるが、根元の方では、雨の日に日の??返りを受けて、薄汚くなったのもある。そういうのを見ていると、人間の社会と同じだなあと思ったりする。はしっこい人もいれば、のんきな人もいる。美しいも、そうでない人も、病気の人も、健康な人も...。いろいろな人がいる。
しかし、私自身、「あいつは、ああいう奴なんだ。」とほんのわずかしか知らないうちに決め付けてしまうことが、( ③ )。花の色が一日にして変化するのだから、まして心を持っている人間を見るとき、自分のわずかなばかりで決めつけてしまうのなんて、全く間違っていると思う。
【問1】「花にそっぽを向かれてしまう」とはどういうことか。
1、花の向きが描いている間に変わってしまう。
2、その花の持つ本当の美しさが出せなくなってしまう。
3、その花を描きたい気持ちが消えてしまう。
4、その花を用意してくれた人に、いやな気持ちを与えてしまう。
【問2】( ② )に入る言葉を選べ。
1、いいなあ 2、かわいそうだなあ
3、仕方がないなあ 4、困ったなあ
【問3】( ③ )に入る言葉を選べ。
1、よくないことだと知っている。
2、ないように気をつけている。
3、なんと多いのだろう。
4、あるのだろうか。
答案:2 1 3