考试吧小语种站日语能力测试1级読解の練習
子どもめころ田舎の家の縁の下に小さいアカアリの巣があったビーズ玉を二つつないだようなアカアリのことをかわいいと思ったのかなぜか異常に好きになった雨を防ぐために板で屋根を作ってやり石を積んで砦をこしらえ城壁の中には毎日のように砂糖やビスケットなどを置いた学校から帰るとすぐ縁の下をのぞき昨日与えた食糧があとかたもなく巣の中に取り入れられているのを見て①満足した。
アカアリの城ができあがったころそこから5メートルばかり離れたところにクロアリの巣を見つけた私の目にそれは仮想の敵であったクロアリの巣には、②小石や豆がらをつっこんだり水を流しこむなどしたがこれも一日で修復されるのには驚かされたこんなことをくりかえしていたある日アカアリの巣に驚くべき変事を見た。クロアリ砦を越えて攻め入った城はすでに陥ち防戦した小さいアカアリたちは、いたるところにうちたおれ掠奪抽奪はようやく終わろうとしていたのである。
先日生物学者の日高敏隆にこの話をしたら彼はぽつりと言った。おせっかいは自然の摂理を狂わせる人間がよけいなことをしなければ、彼らはちゃんとうまくやっていけるのにアリの戦いは恐ろしい自分だけの作り話でこそあれ③私が思っていたほど、おもしろい出来事ではなかったことを知った
(安野光雅「空想犯」講談社+α文庫による一部改)
(注1)縁の下:家の床の下
(注2)ビーズ玉:穴の開いたガラスやプラスチックの玉。糸を通してネックレスなどを作る
(注3)砦::外から敵が入れないように作った建物なと
(注4)あとかたもなく:残っているものが何もない
(注5)仮想の敵:自分が想像のなかでつくりあげた敵
(注6)豆がら:豆の実をとってしまったあとの葉やくき
(注7)自然の摂理:自然のなかでそうなるように決められていること
「問1」①満足したとあるが何に満足したのか
1 アカアリを好きになったこと
2 アカアリの巣に屋根がうまく作れたこと
3 自分が置いた食糧が全部なくなっていたこと
4 学校から帰って毎日縁の下のアカアリの巣を見られること
「問2」②小石や豆がらをつっこんだり水を流しこむなどしたとあるがなぜそうしたのか
1 クロアリとも友達のように仲良くなりたいと思ったから
2 クロアリは豆がらや水が好きだと思ったから
3 クロアリは自分の敵だと思ったから
4 クロアリはアカアリの敵だと思ったから
「問3」③私が思っていたほどおもしろい出来事ではなかったとあるが筆者はなぜそう思ったのか
1 自分のしたことが自然の摂理を狂わせてしまったから
2 アカアリがみんな死んでしまったから
3 生物学者におせっかいだといわれたから
4 アリの戦いは恐ろしい話だったから