薬の語源・由来
薬は、古くは「霊妙なもの」「特別な能力を与えるもの」「不思議なもの」といった意味で、生命の維持に特別な力を持つものとされていた。
そのため、薬は「霊妙だ」「神秘的だ」という意味の形容詞「奇し(くすし)」と同源とされている。
また、草根木皮の漢方薬が中心であったことから、「草(くさ)」を「くすり」の語源とする説もあり、「草」の語根に「奇し」の意味が加わったとも考えられている。
薬の起源は、太古、帝王であった『神農(しんのう)』が、百草をなめて医薬の法を教えたものとされるが、中国の古伝説中の帝王であるため定かではない。
日本には、近世、中国から多くの薬が輸入され、中でも「人参(ニンジン)」が高貴な薬の代表とされていた。