新聞の語源・由来
新聞という語は、中国の唐時代、地方で起こった出来事を記した随筆体の読み物『南楚新聞』で最初に使われた。
『南楚新聞』で用いられた新聞の意味は、文字通り「新しく聞いた話」といったところであろう。
日本初の新聞は、英字紙『The Nagasaki Shipping-list and Advertiser』で、文久元年(1861年)6月創刊。
日本語初の新聞は、翌年の文久2年(1862年)1月発行の『官板バタビヤ新聞』だが、マカオやバタビヤ(現在のジャカルタ)などの雑誌を翻訳した冊子で、現在のような新聞とはかなり体裁が異なり、現在のような日刊紙は、明治3年(1870年)に創刊された『横浜毎日新聞』が最初となる。
「newspaper」の訳語として「新聞」が用いられたのは、慶応4年(1868年)頃からで、「新聞紙」という訳語も使われていたが、固有名詞に「新聞」が多く用いられたため、明治20年代から「新聞紙」は単なる紙としての性質を意味するようになった。