美人局の語源・由来
美人局は「筒持たせ」と書き、「詐欺」や「いんちき」の意味で用いられた言葉である。
「筒持たせ」の「筒」は、男性器もしくは女性器を表す隠語といった説もあるが、元々「つつもたせ」に女性が誘惑して金銭をゆすり取る意味はなく、博打用語から出た言葉であることから、筒はサイコロ博打で使う筒のことで、「細工した筒を使う」という意味からと考えられる。
漢字の「美人局」は、近世後期頃から当てられるようになった当て字で、中国の『武林旧事』に見られる犯罪のことである。
この犯罪は、元の頃の中国で、娼婦が少年や青年を誘い、後から出てきた男がその娼婦を自分の妻や妾と偽って少年から金品を巻き上げたというもので、これが日本の「つつもたせ」に通じることから、「美人局」と書いて「つつもたせ」と読むようになった。